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看護師で副業禁止のケースとは?職場への確認方法や公務員でもできる副業を解説

  • お金・法律・制度

目次

「もう少しお金を稼ぎたい」「スキマ時間を活用して仕事をしたい」さまざまな理由で副業をしたいと思っている人も多いでしょう。みなさんは「看護師は副業禁止」と思っていませんか?実は、副業がOKな職場はあり、実際に副業をしている看護師はたくさんいます。いままでは副業が禁止されていた公務員の看護師も、今は条件付きで副業が認められています。

そこで気になるのは「自分の職場は副業しても大丈夫なの?」「副業が禁止されているのかどうやって知るの?」「こっそり副業して、バレたらどうなるの?」ということではないでしょうか。

今回は副業が禁止されている場合の理由と、「自分の職場は副業が認められているのか」を知る方法を紹介します。さらに、公務員の副業についても詳しく解説します。「副業初心者」のみなさんは、この記事を読んで本業に支障のない範囲で、副業にトライしてみましょう。


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看護師の「副業禁止」ってどんなとき?

看護師の副業は禁止されている職場と、そうでない職場があります。では、看護師の副業が禁止されているのは、どのような場合なのでしょう。ここでは代表的な例を挙げて、解説します。


公務員の場合

国公立の病院に勤務する看護師は「公務員」ですので、副業は原則認められていません。
公務員には守るべき法律がいくつかあります。そのうち国家公務員法第103条、地方公務員法第38条では、「営利目的での活動を行ってはならない」と記載されています。

副業はこの「営利目的での活動」に該当するため、公務員の副業は禁止といわれているのです。


副業禁止を裏付ける3原則

前述した法律以外にも、、副業禁止を裏付ける「3原則」とよばれる法律があります。

  • 信用失墜行為の禁止(国家公務員法第99条・地方公務員法第33条)
    本人や職場・公務員のイメージを壊したり、信用をなくしたりしてはならない
  • 守秘義務(国家公務員法第100条・地方公務員法第34条)
    本業で知り得た情報を、副業を通して漏らしてはならない
  • 職務に専念する(国家公務員法101条・地方公務員法35条)
    勤務中は本業に集中しなければならない、本業に支障をきたす働き方をしてはいけない

副業を許してしまうと、これらの公務員が守るべき3原則を破ってしまう可能性があると考えられているため、「公務員の副業は禁止」と言われているのです。

ただし、以下の場合には公務員に当たらない可能性があります。

  • 非特定独立行政法人の国立病院機構
  • 一般地方独立行政法人の県立病院や市立病院

自分が公務員かわからない人は、就業規則や就職の際の雇用契約書で確認しましょう。

 

公務員の副業「解禁」に向けた動き

公務員は法律的な背景から「副業が禁止されている」ことをご紹介しました。しかし、国家公務員の人事行政を行う人事院が定めた人事院規則では、一部の副業が認められています。

2018年からは段階的に特定の副業が解禁されています。公務員に副業が限定的に解禁されたとはいえ、どんな副業をしても良いわけではありません。公務員の副業には以下のポイントがあります。

  • 特定の業種・職種であれば副業できる
  • 公益性があれば認められる
  • 職場の許可が必要な場合がある

副業の種類によっては公務員でも許可される場合があります。詳しくは本記事の後半で説明しているので、ぜひ参考にしてください。公務員の副業をとりまく状況は変わってきています。最新の情報をキャッチしましょう。


就業規則で禁止されている場合

公務員でない場合、副業の可否を就業規則で定めている職場もあります。就業規則で副業が禁止されている場合は副業は出来ません。

就業規則とはどのようなものか、就業規則で副業が禁止されている理由を解説します。

 

就業規則とは?

就業規則は、労働者の給与や労働条件、職場内の規律をまとめた規則です。

10名以上の従業員を常時雇用する企業には、就業規則の作成と労働基準監督署への届け出が義務付けられています。そのため小規模の医療機関や事業所には就業規則がない可能性があり、注意が必要です。


就業規則で副業が禁止されている理由

就業規則に、「副業の禁止」もしくは「副業には許可が必要」と明記している医療機関も少なくありません。ではなぜ就業規則で副業を禁止しているのでしょうか。

その背景には、公務員の副業禁止を裏付ける「3原則」と大きな関連があります。複数の法律にも明記されているように、副業によって「信用を失う」「秘密を漏らす」「本業に専念できない」可能性があります。

これらは雇用主にとっても大きな問題で、副業の内容や働き方によっては、医療機関自体の信用や収益の低下につながりかねないため、就業規則で副業を禁止しているのです。


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「副業禁止」なのか確認するには?

「自分の職場の就業規則をみたことがない」という人も多いでしょう。

副業を始めたい人は、まず自分の職場が副業OKかどうかを把握しておく必要があります。ここではその確認方法を、わかりやすく解説していきます。


就業規則を確認する

まずは就業規則を確認しましょう。就業規則には周知義務があるため、上司や総務・労務部・事務長にお願いするか、社内の共有フォルダなどにアクセスすると見れるはずです。

就業規則は原則社外秘なので、インターネットで検索をしても実物を例に見られることは少なく、就業規則のどこを確認すればいいのか分からない人も多いでしょう。また就業規則は難しい言葉が使われていることが多く、理解が難しく感じる人もいるかもしれません。

ここでは、厚生労働省がホームページ上に公開しているモデル就業規則を例に、就業規則のどこを見れば副業が禁止されているか確認できるのかを解説します。


就業規則のどこを見ればいいの?

モデル就業規則の写真 出典:厚生労働省「モデル就業規則(令和3年4月)」

厚生労働省作成のモデル就業規則では、第14章「副業・兼業」という章があり、その中で副業に関連する項目が記載されています。

第3章「服務規律」のような章で遵守事項として、副業関連の記載がある医療機関もあるので、注意深くチェックしましょう。


就業規則に「副業」と書いていないことも

就業規則に「副業」という言葉が使われていないケースもあります。副業と書いていないから禁止されてない、と判断するのは早いです。

「副業」ではなく「兼業」や「ほかの会社の業務」「二重就業の禁止」などと表現している就業規則もあるので、よく読むようにしたいですね。


人事管理の部署に確認する

就業規則に書かれているかが分からない場合には、人事管理の部署に確認するのも一つの方法です。確認する際は、副業が認められているか、どのような副業なら認められているのかを聞きましょう。申告制の場合には、どのような手続きが必要かという点も確認しましょう。


上司や雇用主に直接確認する

副業禁止か調べる最後の手段は、「上司に確認する方法」です。小規模な医療機関で就業規則がない、人事管理の部署がない場合には、上司や雇用主に直接確認するしかありません。

この方法では「自分が副業したい」ということが上司に伝わってしまいます。就業先によっては、従業員が副業をすることを想定していないケースも十分に考えられます。その場合には、本業・副業について一から考えていかなければいけないかもしれません。


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「副業禁止」の公務員も副業OKに?公務員の看護師が副業で稼ぐポイント

公務員は国家、国民、市民に対する奉仕者という職務の特殊性があり、長い間副業が禁止されてきました。最近では段階的に副業が解禁されてきていますが、どのような副業でも許可されるわけではありません。

ここでは、公務員の看護師が副業を行うために知っておきたいポイントを解説していきます。


人事院規則で認められている3つの副業

「不動産・駐車場賃貸」「太陽光電気の販売」「農業等」については、一定の規模以下であれば、副業が認められています。

詳しく知りたい人は、人事院の規則を確認しましょう。
人事院「人事院規則14―8(営利企業の役員等との兼業)の運用について」


自営業・営利目的は禁止

国家公務員法第103条、地方公務員法第38条では、営利目的での活動を行ってはならないと記載されています。そのため、起業することや個人事業主になることは許可されていません。

前述した「3つの副業」に関しては、きちんと許可を得ると、営利目的ではなく投資とみなされたり、条件付きで認められたりします。


単発の副業は許可不要!ポイントは営利目的の程度

国公立病院で働く看護師のなかには、外部の講演依頼や執筆依頼を受けて、報酬をもらう機会もあるでしょう。この場合、単発的なものであれば公務員法の「兼業」には該当せず、許可や申請も不要とされています。しかし、複数回・長期間にわたる場合には「兼業」とみなされてしまうため、注意したいですね。

最近注目が集まっている「不用品を売って利益をあげる」ケースは、お小遣い稼ぎと考えられていて、「自営業・営利目的にはあたらない」とされています。しかし、以下のような場合には、営利目的と判断されてしまう可能性があります。

  • 売買のために仕入れをしている
  • 売り上げが多い
  • 長期的に続けている

お小遣い程度の収益か営利目的かの判断は「税務署」がおこないます。法律で明確に決められているわけではありませんが、転売利益が20万円を超えると、副業とみなされる確率が高いと言われています。営利目的と判断されてしまわないように、ほどほどにしましょう。

バイトルPROでは「副業をバレないようにしたい人」や「副業がバレてしまった人」に向けたコラムも配信しています。看護師の副業の参考にしてください。
看護師の副業がバレる理由とは?バレたときの対処法やバレないための注意点を解説!

参考:内閣官房内閣人事局参事官『「職員の兼業の許可について」に定める許可基準に.関する事項について(通知)』


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副業OKの職場はココに注意!

この記事を読んで「副業禁止ではないから、副業をはじめてみよう」と思った人もいるでしょう。ここからは、副業OKの職場で働いている人に向けて「副業を始めるならこれだけは気を付けてほしい!」というポイントを解説します。


副業の申告が必要な職場がある

副業が許可されている職場でも、副業の申告を求められるケースがあります。副業を行うことだけでなく、副業の業務内容がどのようなものなのか、どのくらいの頻度で行うのか、などを聞かれることもあるようです。

申請方法や手続きの手順は職場によって異なりますので、漏れなく行うようにしましょう。


確定申告を忘れずに!

副業を始めて、一定以上の収入があると確定申告の必要があります。確定申告の目安は、毎年1月1日〜12月31日までの副業収入が20万円を超えるかどうかです。

最近は、スマートフォンで簡単に申請できるようになっています。詳しくは、国税庁のホームページを参考に期限内に手続きをすすめましょう。
国税庁「所得税の確定申告」


本業に支障がないようにしよう

副業を行ううえで、一番大切にしたいのは「本業に影響を与えない」ことです。

ミスが増える・遅刻する・本業に集中できない・本業の時間内に副業をする・本業で知り得た秘密を漏らしてしまう

上記のような影響が出るのであれば、副業の頻度を減らして、バランスよく働くようにしたいですね。


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まとめ

看護師の副業を禁止している職場と、そうでない職場があります。まずは就業規則を確認しましょう。禁止されている職場では副業はしないほうが賢明です。副業が認められている職場でも必要な手続きを済ませたうえで、トライしたいですね。

公務員は一部職種において副業が可能です。どのような副業をはじめるかは、事前に検討しておく必要があります。

また、副業を始めた場合には、本業に影響を与えるような働き方は絶対にNGです。職場や同僚、患者さんに迷惑をかけない副業や働き方を選ぶようにしたいですね。

バイトルPROでは「副業OK」の看護師の仕事を紹介しています。ぜひ、お仕事探しの参考にしてください。


ライター 小田あかり
大学看護学部卒業後、小児科・腎臓内科・循環器の最前線で勤務。現在も看護師として働きながら、ライターとしても精力的に活動中。保健師、呼吸療法認定士、糖尿病療養指導士の資格も持つ。


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