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美容師の休み事情は?気になる疑問について徹底解説!

  • お金・法律・制度

目次

美容師は、身体を酷使し、勤務時間も長いイメージがあるのではないでしょうか。ただ、いくら若くてもしっかりと休みをとって、疲れをとっておきたいものです。美容師はどのくらいの休みがもらえるのでしょうか。今回は、美容師の休み事情について、休暇の取得日数や有給休暇の取得率、労働時間や休みの過ごし方などを紹介していきます。


美容師の休みの実態


美容師の休みの実態の写真

美容師が月にどのくらい休めるのか、有給休暇は取得できているのかを見ていきましょう。

週1が多数を占める

厚生労働省が公表している「平成22年度生活衛生関係営業経営実態調査(美容業)」によると、常時雇用者のいる施設における、月平均の休日取得日数は6.6日でした。内訳の一部は、割合の多い順に以下のとおりです。

  • 6日:42.9%
  • 8日:16.3%
  • 5日:15.5%
  • 7日:14.7%

あくまでも施設の休日となるため、美容師個人が何日休んでいるかを示すものではありません。しかし、最近の人手不足傾向を考えると、一人ひとりの美容師が確実に週2日の休みを取るのは難しいことがうかがえます。

美容室の場合、店を開店する際は多くの作業があるため、人員が一人抜けただけでも大きな穴となるでしょう。一般的な土日休みの企業の場合、月約8日は会社が休業となりますが、施設自体が5〜6日しか休まないとなると、個々の美容師もそれ以上は休めないのが現実です。

実際には、週1日の休みに加え、隔週で休日取得といった店舗が多いのではないでしょうか。労働基準法で定められている労働時間と休日に関する定めは以下のとおりです。

  • 1日に8時間、1週間に40時間を超えて労働させてはならない
  • 少なくとも毎週1日の休日か、4週間を通じて4日以上の休日を与える

上記2つの規定を合わせると、年間最低でも105日の休みが必要です。月7日程度の休みでは、この基準を満たすことはできません。お盆や年末年始などで、休みを追加する美容院が多くなります。

参考:厚生労働省 平成22年度生活衛生関係営業経営実態調査(美容業)/厚生労働省 労働時間・休日

有給休暇取得率は低い

前述のフルタイムで働く人の最低ラインである、年間105日の休みには、有給休暇は含まれていません。
法律では、基本的に6か月以上継続して働き、その6か月間の全労働日の8割以上を出勤した場合は、10日の有給休暇を取ることができると定められています。勤怠管理システムのジョブカンが行なった調査によると2018年における全業種の有給休暇取得率は34.95%でした。しかし、理容・美容業の取得率は22.21%と最も低い結果になっています。

参考:厚生労働省 労働時間・休日/ジョブカン 勤怠管理システムの利用実績分析による有休取得・残業時間の実態調査


美容師の労働時間は長め?


美容師の労働時間は長め?の写真

毎日の労働時間についても見ていきましょう。

週50時間前後が主流

厚生労働省の調べによると、1施設あたりの平均営業時間は9.0時間でした。また、常時雇用者がいる施設の1日の平均労働時間は、「8〜9時間」が最も多く45.3%、次いで多かったのが7〜8時間」で31.8%となっています。

参考:厚生労働省 平成22年度生活衛生関係営業経営実態調査(美容業)

表に出にくい拘束時間

美容師の労働時間にあらわれにくいのが、練習や研修の時間です。特に、アシスタント時代は、スタイリストになるための技術講習やチェックが増えます。全ての休みがなくなるわけではありませんが、比較的頻度高く行われるでしょう。

一人前になった後も、新しい技術が生まれるたびに、研修会に参加して都度習得することが必要です。技術の向上は、美容師の永遠の課題ですが、拘束時間が長くなると休みが削られてしまいます。


美容師の休日に関する満足度は?

美容師の休み事情は、前出のデータを踏まえると、決して恵まれているとはいえません。美容師は、自身の休みについて、どのように受け止めているのでしょうか。

休日日数には不満も

株式会社スヴェンソンが美容師を対象に行ったアンケート調査の結果を見ると、約65%が現状の休日日数に満足していないことがわかります。アシスタント時代には、多くの研修や勉強会、技術チェックなどがあります。また、自身の勉強のためのカットモデルを探すことにも、休みの時間を使います。

スタイリストになっても、集客のためのSNS更新や、技能取得のための講習会への参加、また上級クラスになると経営会議といった仕事にも関わってくるため、休日返上も少なくありません。社会全体を見ると、一般企業では週休2日が多いため、美容師としても月8日は休みを確保したいと願うのも当然です。

また、仕事柄やむを得ないことですが、美容師は平日しか休みが取れません。他業種の友人と休みが合わないことを、寂しく感じている美容師も多いです。

参考:株式会社スヴェンソン 美容師の「労働時間」「休日日数」アンケート

労働環境は改善傾向

働き方改革の推進もあり、社会的に労働環境の改善に目が向けられるようになってきました。美容業界も、例外ではありません。厚生労働省の調査によると、労働時間短縮の努力を行なっている美容室は62.4%でした。

具体的な内容として最も多かったのが、「計画休暇制度」で33.1%、次いで「週休2日制度」の23.3%と休日の体制改善が多い傾向です。また、勤務日や勤務時間の選択についても、柔軟に対応をする美容室が増えており、美容師の労働環境は改善傾向といえるでしょう。

参考:厚生労働省 平成24年3月 美容業の実態と 経営改善の方策


休みが取れる美容師の働き方

労働環境の改善が見られるとはいっても、休みについて満足している美容師は多くはありません。美容師の、しっかりと休みを取れる働き方を紹介します。

労働環境が整備された職場を選ぶ

休みや労働時間の制度がしっかりと整備されているかどうかは、美容室によって差があります。一般的に、小規模な美容室よりも、大型店舗や多店舗展開している美容室の方が、多数のスタッフを管理するために規定がしっかりと設けられていたり、急な休みにも対応できるスタッフの人数が揃っていたりするなど、労働環境は整備されている傾向です。

長時間働き、休みが少ないと思われがちな美容師ですが、月8日休日、週40時間の労働をきちんと守っている美容室もあります。現在の職場の休みや働く時間に不満がある場合は、労働環境が整備された美容室への転職を検討してみるのもいいかもしれません。

フリーランスという働き方を選択

スタイリストとして、ある程度の経験や実績があり、顧客がついている場合は、思い切って独立し、フリーランスとして働くことも方法の一つです。シェアサロンという形で、フリーランスの美容師の働く場を提供する業態が増えてきています。腕に自信があれば、自由に働く時間を決めながら、現在以上の収入を目指すことも難しくはありません。

企業に雇用されるのとは違い、自己管理や自己責任という点では厳しくなりますが、休みや働く時間を自分でコントロールできる点は、大きな魅力でしょう。開業するのと比較しても、資金繰りに奔走することもなく、経営に頭を悩ませる必要がありません。


まとめ

美容師の休み事情は、他業種と比較すると厳しい状況です。しかし、少しずつですが、労働環境は改善傾向です。美容師が快適に働ける職場を提供するために、工夫や努力をしている美容室もたくさんあります。

現在の職場の休みや働く時間に不満がある場合は、転職やフリーランスとして働くことを検討してみるのもいいかもしれません。


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