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医療医療 【職種図鑑】

薬剤師

  • 職種図鑑

目次


薬剤師の仕事内容

医科のイメージ画像

医薬品に関わる専門知識を持ち、処方箋に基づいた調剤や患者・利用者への服薬説明をするのが薬剤師です。

薬剤師の資格を得るためには、修業年限を6年とする大学の薬学部などを卒業し、国家試験に合格しなければいけません。

勤務先によっては正社員のほかにパートの求人もあるため、家庭生活や子育てと両立しやすい職業といえます。都市部では薬剤師の需要が減少しているといわれていますが、全国的な需要はまだまだ高いのが実情です。

命に関わる仕事についていること、そして調剤や服薬説明を通して患者の健康を守れることが大きなやりがいとなります。


薬剤師に関するデータ

平均給与・ボーナス

企業規模別の平均給与額(男女)

令和2年賃金構造基本統計調査を基にディップ株式会社が作成


企業規模別の平均年間賞与その他特別報酬

令和2年賃金構造基本統計調査を基にディップ株式会社が作成


平均勤続年数

企業規模別の平均勤続年数

令和2年賃金構造基本統計調査を基にディップ株式会社が作成


男女比

男女比(平成30年12月31日時点)

平成30年(2018年)医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」(厚生労働省)を基にディップ株式会社が作成


平均年齢

企業規模別の平均年齢

令和2年賃金構造基本統計調査を基にディップ株式会社が作成


勤務先別の平均年齢

平成30年(2018年)医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」(厚生労働省)を基にディップ株式会社が作成


勤務実態(平均労働時間・残業時間・休日数)

薬剤師の平均労働時間と残業時間、気になる休日数をそれぞれチェックしていきましょう。


平均労働時間

薬剤師の実労働時間は、月に162時間前後です。したがって1週間で40時間ほど、1日あたり平均で8時間勤務ということになります。

薬局やドラッグストアに正社員として勤務する場合、薬局の営業時間に合わせて勤務時間が決まります。9:00~22:00ごろまで営業している店舗の場合、営業時間の中で8時間程度の勤務を行うことになるでしょう。また、この場合は、早番と遅番というように、シフト勤務が一般的です。


残業時間

1ヶ月の残業時間は、5時間~11時間ほどです。

データ上では残業時間が多くないものの、実情は勤務先によって異なります
たとえば、薬局やドラッグストア勤務の場合、週明けの月曜日や大型連休前には患者で混雑することから、勤務時間内に仕事が終わらないことも多々あるでしょう。

また、製薬会社でMRとして働くと、取引先の都合に合わせて対応しなければいけません。取引先によっては残業の可能性が大いにあります。


休日数

休日数は勤務先によって大きく異なるものの、業種によってある程度の特徴があります。

調剤薬局は年間120日~125日の休日数としているところが少なくありません。ただし、週休2日制とあっても、前述したように営業日に左右されます。必ずしも土日休みにはならないことに注意しましょう。

ドラッグストアの場合は、調剤業務が休みでもOTC医薬品の販売があるため、年間110日程度の休日としているところが多いです。

病院は規模によって休日数に差があります。大病院は患者数が多いことから休日を取りにくく、年間110日ほどの休日を目安にしてください。一方で、中小の病院やクリニックでは、年間120日ほどの休日数を確保しているところもあります。


勤務先施設の種別割合

勤務先施設の種別割合

平成30年(2018年)医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」(厚生労働省)を基にディップ株式会社が作成


薬剤師の求人倍率

令和元年度における薬剤師の求人倍率は5.22倍でした。かなり高い数値であることが分かります。高齢化社会にともなった在宅訪問の需要も高くなり、薬剤師への期待も高まっているといえるでしょう。

一方で、近年の薬剤師を養成する薬学科増設による薬剤師数の増加、そして薬剤師業務のAI化などが原因となって、とくに都市部では薬剤師の需要が減少しつつあるといわれています。

ただし、現時点における求人倍率の高さ、地方では薬剤師不足のエリアもまだあることから、まだまだ転職がしやすい職種といえます。


転職者の声

40代 女性 経験10年

患者さんやスタッフ間で「ありがとう」と感謝されるとやりがいを感じます。豊富な知識や視野の広さ、コミュニケーション能力など多岐にわたって求められますが、勉強することも楽しいですし、経験を重ねて向上していけることが楽しいです。


20代 男性 経験1年

患者さんは思った以上に薬に対して不安があるようです。その不安を解消できたとき、やりがいを感じます。「薬剤師さんに相談して良かった」と言ってもらえたときが一番うれしいです。


20代 女性 経験1年

薬剤師は、まず大学卒業から国家資格を取るまでの道のりがとても大変です。ですが、薬剤師として働いてからはもっと覚える事だらけで、知識をどのように患者さんへ伝え生かしていくのかがとても重要になります。やはり患者さんから、「ありがとう!」と言われたり、早く退院できる姿を見たりすると、とても嬉しくやりがいを感じます。

薬を通してコミュニケーションを取っていく中で、薬剤師だからこそ、伝えやすいこと、聞きやすいことがたくさんあり、とても楽しい仕事です。


キャリアパターン

薬剤師として働いていく中で気になるのが、将来のキャリアパターンではないでしょうか。どのようなキャリアパターンがあるのかを見ていきましょう。

まずは、同じ組織内で昇進していくパターンです。病院や調剤薬局などで薬剤師として経験を積み、勤務実績などが認められれば管理職に昇進する可能性が高いです。

調剤業務や患者への指導業務にプラスして、ほかの薬剤師のマネジメント業務、勤務先の経営などに関わることになります。

また、転職をして、より自分のニーズがある場所へ移るパターンも挙げられます。薬剤師が活躍する場は多岐にわたることから、さまざまなフィールドで薬剤師としての可能性にチャレンジすることも可能です。

資格の取得もオススメです。薬剤師の資格だけでなく、さらに専門性を証明してくれる資格を取得することで、キャリアアップにつながります。

代表的な資格のひとつが「認定薬剤師」です。基礎薬学や医療薬学、倫理、薬事関連法規・制度などを学んだ人に認定されます。

薬剤師は、2年に1度、資格保持の届け出をする必要があります。ただ、届け出をする際に知識や技術をはかる試験などがないため、どの程度の技量を保持しているのかがわかりません。そこで、より質の高い技量を習得していることを証明するため、1994年から「認定薬剤師」という資格が設けられることになりました。

資格を取ることで、薬学に関する最新の知識やスキルを有し、時代に即したケアができる人材と証明されます。自身のスキルアップだけでなく、医師や看護師、患者からの信頼も高まっていくでしょう。

認定薬剤師を取得したあとは専門薬剤師に、その後は指導薬剤師、というようにレベルアップも目指せます。


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