看護助手の仕事内容
看護助手は、主に病院やクリニックといった医療機関で、患者の身の回りに関する世話や看護師のサポートを行います。
患者が安心して療養生活を送れるように、ベッドシーツの交換やベッド周りの清掃、食事・着替えの補助、入浴などの身体介助、施設内の清掃、医療器具の洗浄、看護記録の記入など、さまざまな仕事を行います。
看護師との違いは資格の有無です。看護助手は医療業務を行うことはできません。 しかし、命に向き合う看護師の補助を担う大切な存在だといえるでしょう。
患者との関わりが長時間になるケースも多いため、患者本人から悩みや不安を相談されることもあるでしょう。患者の心のサポートをすることも看護助手の仕事だといえます。
看護助手になるには
看護助手は職種名であって、資格名ではありません。そのため基本的には、看護助手として働くための特別な資格は不要です。病院やクリニックが求める求人条件に合致していれば、看護助手になれます。
看護助手は患者の身体介助をする職種です。そのため施設利用者の介助などが仕事となる介護系の資格を持っていると、採用時に有利に働く場合があります。例えば介護福祉士や介護職員初任者研修といった資格などです。
また最近では、民間の認定試験や検定試験を受けてから応募する人も増えているようです。看護助手実務能力認定試験やメディカルケアワーカー検定試験などが該当します。
看護助手に関するデータ
平均給与・ボーナス
一般労働者
令和2年賃金構造基本統計調査を基にディップ株式会社が作成
令和2年賃金構造基本統計調査を基にディップ株式会社が作成
短時間労働者
令和2年賃金構造基本統計調査を基にディップ株式会社が作成
令和2年賃金構造基本統計調査を基にディップ株式会社が作成
臨時労働者
令和2年賃金構造基本統計調査を基にディップ株式会社が作成
平均勤続年数
令和2年賃金構造基本統計調査を基にディップ株式会社が作成
男女比
令和2年賃金構造基本統計調査を基にディップ株式会社が作成
平均年齢
令和2年賃金構造基本統計調査を基にディップ株式会社が作成
勤務実態(平均労働時間・残業時間)
平均労働時間や残業時間といった、働くうえで気になる看護助手の勤務実態を見ていきましょう。
平均労働時間
1ヶ月の所定内平均労働時間は159時間です。週あたり約40時間勤務、つまり1日あたり平均で8時間勤務となっています。
具体的な勤務時間は勤務先によって異なります。入院設備のある医療機関の場合、看護師と同じように交代制やシフト制の勤務となるでしょう。シフト制勤務では、早番や遅番、夜勤などを組み合わせた勤務体制が一般的です。
また、最近は仕事と家庭を両立しやすいように、日勤のみの採用をしている医療機関も少なくありません。
残業時間
1ヶ月の平均残業時間は3時間です。残業はほとんどなく、定時で退勤できる勤務先が多いことがわかります。
ただし、急な入院や患者の容体急変といったイレギュラーな事態が起きると、残業をお願いされるかもしれません。人間を相手にしている仕事のため、急な残業が生じる可能性があることは理解しておきましょう。
勤務先施設の種別割合
「看護職員の現状と推移」(厚生労働省)を基にディップ株式会社が作成
※看護職員全体(看護師・保健師・助産師・准看護師)のデータ
看護助手の求人倍率
令和元年度における看護助手の求人倍率は3.79倍でした。
職種全体の有効求人倍率1.55倍と比べると、高い数値であることがわかります。
高齢化社会にともなった医療機関へのニーズ増加に合わせて、患者と看護師のサポートをする看護助手への期待も高まっていると考えられます。
転職者の声
20代 女性 経験1年
医療に携わりたいけど資格はないという方にオススメの仕事です。看護助手として働くなかで看護や医療への興味が湧き、資格をとる方もいます。看護助手とはいえ、実際に患者さんと直接関わることがたくさんできるので、やりがいもあると思います。
20代 男性 経験1年
排泄、食事、入浴の介助やその他業務たくさんありますが、どんな人でも歳を取ったり病気になったりします。
人生の先輩の病院生活のお手伝いや、病気で弱った人と接してコミュニケーションをとることで、とても喜ばれたり感謝されたりします!自分が役に立ったり、貢献しているな、やってよかったな、と感じたりしています!
20代 女性 経験7年
看護助手は資格がなくてもできる医療の仕事です。しかし責任が伴う業務も多いです。
医師・看護師・患者・他医療職の方のための縁の下の力持ちのような存在として、感謝されることが多いです。目立つ仕事はあまりありません。
きれい好き、整理整頓が得意、周りの空気を読める、気遣いができる、危険予知能力がある、コミュニケーション能力がある方はこの仕事に向いていると思います。
キャリアパターン
看護助手の代表的なキャリアパターンは、主に2種類あります。
1つ目は介護職へのキャリアアップです。
先に述べたように、看護助手は患者の身体介護を仕事とします。食事介助や入浴介助、排泄介助などを通して、介護に関する基本的な知識やスキルが身に付いていくことでしょう。
医療機関だけでなく、介護施設や訪問介護事業所、障害者施設など、介護スタッフを必要とする場所で重宝されるはずです。介護に関する資格を取得することで、さらにスキルアップも目指せるようになるでしょう。
2つ目は、看護師や准看護師へのキャリアアップです。看護師と一緒に仕事をする中で、看護師の仕事に興味を持ち始める人は少なくありません。
身近で看護師の仕事ぶりを見ているため、明確なイメージを持って看護に関する勉強を始められるはずです。病院によっては看護学校へ通うための奨学金制度を設定しているところもあるため、上手に活用していくと良いでしょう。
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