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クリニックで働く看護師の仕事内容とは?メリット・デメリットなども紹介!

  • 業界・資格ノウハウ

目次

今まで夜勤をバリバリこなしていたものの、結婚や出産を機に働き方を考え直す看護師の方は多いのではないでしょうか。

そのような方に特に人気の職場が「クリニック」。とはいえクリニックでの勤務が初めての場合は仕事内容や働き方が分からず、不安ですよね。

この記事では、クリニックで働く看護師の仕事内容や病棟との違い、さらにメリット・デメリットなどを詳しくご紹介します。

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クリニックで働く看護師の仕事内容

「医院」や「診療所」と呼ばれることも多いクリニックは、普段生活している上で気軽にかかることができる町のお医者さんです。

診療内容は風邪などの一般的な病気から糖尿病治療や透析といった専門的なものまでさまざまで、日頃の療養相談から突発的なケガまで幅広く対応してもらえる「かかりつけ医」として親しまれています。

基本的には医師が1人、もしくは多くて2〜3人で運営しており、常駐している看護師も数人程度であることがほとんどです。 ではクリニックで働く看護師の仕事内容には、どのようなものがあるのでしょうか。これから詳しくご説明します。


クリニックで働く看護師はどんな業務を行っている?

クリニックには入院設備や救急外来などはないことが多く、メインの業務は医師の外来診療の補助です。医師の診察を受ける前に、患者さんへの問診、血圧や体温といったバイタルサインの測定などを行います。

その他には検査の説明や採血、点滴などがあり、一般的に内科等で行われる処置が必要になる場合が多いです。

さらにクリニックの規模によっては、電話応対や備品の管理まで看護師が行わなければならないこともあります。病棟に比べるとスタッフが少ない分、1人で多くの仕事をこなすことが求められます。

クリニックは内科以外にも、さまざまな診療科があります。透析クリニックであればシャントの穿刺、小児科であればプレパレーションといった専門的な技術が、診療科によっては必要になるケースも。

もし専門的な技術を持っている場合は、クリニックでも重宝される可能性が高いです。


クリニックで働く看護師のスケジュール

ここでは、クリニックで働く看護師のスケジュールの一例を紹介します。

クリニックにもよるため一概に同じとは言えませんが、クリニック勤務の看護師は診療開始時刻の30分から1時間前に出勤することが多いです。


クリニックで働く看護師の1日の動き
8:30 出社後、クリニック内の清掃・物品の準備・カルテチェック
9:00 午前診療開始
9:00-12:00 医師の診療補助(採血や注射、問診など)
12:00-13:00 休憩
14:00 午後診療開始
14:00-18:00 午前と同じように医師の診療補助
18:00 退勤

まず患者さんが来院する前にクリニック内を清掃し、診察室の備品や診療に使用する物品が揃っているかのチェックを行います。予約が必要なクリニックの場合は同時に予約されている患者さんの情報を事前に収集し、診察時に必要な物品の準備や手技の確認などをしておきます。

9時頃に診療が開始したら、必要に応じて診察前の患者さんへの問診や医師の補助業務を適宜開始します。クリニックによっては健康診断や予防接種を行っていることもあるため、採血や注射で忙しくなります。特に午前中に来院する患者さんが多いため、午前中はスピード勝負です。

12〜13時頃に午前診療が終了するクリニックがほとんどで、そこから1時間程度休憩に入ります。休憩時間は食事をとったり昼寝をしたり、同僚と話したりなど休憩室内で各々自由に過ごせます。

14〜15時に午後診療が開始したら、午前と同じように医師の診療補助を中心に業務をこなしていきます。午後に少し余裕が出来た場合、より精密な検査が必要な患者さんに対して外部検査の連絡や他院への紹介補助などを行うこともあります。

18時頃に診療が終了したら、カルテチェックや物品の補充を行ったのち、退勤となります。

クリニックによって細かいルールや業務内容などはもちろん異なりますが、一つの例としてぜひ参考にしてみてくださいね。


病棟とクリニックの違い

病棟とクリニックの看護師の働き方は、共通する部分もあるものの基本的には大きく異なります。病棟の場合は入院の患者さんがいるため24時間体制での看護が必要になり、どうしても夜勤が発生してしまいます。

一方でクリニックでは、一部を除いては基本的に入院がないため、日勤のみであることがほとんどです。これが病棟とクリニックの一番大きな違いなのではないでしょうか。

病棟では患者さんのケアやナースコール対応などさまざまな看護業務が必要です。基本的に病院内で役割が分担されているケースが多く、看護師は看護以外の業務をこなす必要はあまりありません。

クリニックの場合は医師の診療補助が業務の中心ですが、スタッフが少ない分看護以外の業務も幅広くこなす必要があります。例えばクリニックの看護師の業務内容には以下のようなものがあります。

  • 医師の診療補助
  • クリニック内の清掃
  • 電話対応
  • カルテチェック
  • 物品の整理

このように病棟とクリニックでは働き方や業務内容の幅に違いがあります。

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クリニックで働くメリットは?

夜勤や業務内容が大きな負担となり、クリニックへの転職を考える看護師は少なくありません。クリニックは病棟勤務に比べると働きやすいイメージを持っている方が多いと思いますが、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。

ここでは、看護師がクリニックで働くメリットについてご紹介します。


仕事とプライベートが両立しやすい

病院や施設で勤務する看護師の場合はシフト制で日勤と夜勤を繰り返すため、生活が不規則になりがちです。中には不規則な生活を続けているうちに、精神的にも身体的にも辛くなってしまう看護師もいます。

しかしクリニックは一部の入院病床がある場合を除き、日勤のみであることが多く、病棟に比べると身体的な負担は少ないです。夜勤がないと規則正しい生活が送れて、残業がない日は勤務後にプライベートな予定を立てやすくなります。

またクリニックは日曜日を固定の休みとしている場合が多いので、家族と予定を合わせやすいのも嬉しいポイントです。その他にもお盆や年末年始、祝日も休診になることが多いため、予定が立てやすくなるといったメリットもあります。

仕事とプライベートを両立しながら働きたい看護師にとっては、クリニックでの勤務はおすすめであるといえます。


自宅から近い場所で職場を探しやすい

クリニックは病院と比べると軒数が多いため、自宅から近い職場を探しやすいです。自宅と職場が近ければ、通勤時間の短縮に繋がります。通勤時間が短くなる分、プライベートの時間を充実させることができるでしょう。

特に子どもを保育園に預けて働きたい場合には、自宅と職場の距離が近いと送り迎えがしやすくなるだけでなく、子どもが急に体調を崩した場合に対応しやすいです。

参考:厚生労働省「医療施設動態調査(令和元年 11 月末概数)」


業務の負担が比較的小さい

クリニックでの看護師のメイン業務は、医師の診療補助。さらに外来ということもあり病棟に比べると患者の重症度は低く、命に関わるような状況も少ないです。専門的で難しい処置を行う機会も減るため、精神的・業務的な負担は小さくなると言えるでしょう。

病棟では日々難しく新しい症例に対応するため、大規模の病院では定期的に勉強会が開催されることが多いです。また看護の質を高めるために、看護研究などを行う必要がある職場もあります。それらは多くの場合、勤務時間外に行わなければならないため、日々の業務との両立は少し負担が大きいでしょう。

クリニックの場合は看護師の教育に力を入れている場合でも、病院に比べると勉強会の開催頻度は少なくなるため、あまり負担にならずに参加できます。

参考:公益社団法人「看護職の働き方改革の推進」

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クリニックの看護師として働くデメリットは?

ここまでクリニックで働くメリットについてご紹介しましたが、もちろんクリニック勤務にはデメリットもあります。ではクリニックで働く場合、どのようなデメリットがあるのでしょうか。


看護技術を活かす機会が減る

クリニックの規模にもよりますが、クリニックでは受付業務や環境整備などの看護師として知識やスキルが必要ない雑務を行わなければならない場合もあります。採血や点滴などの手技は行うことがあるものの、それ以外の専門的な処置などは行わないことがほとんどなので、看護技術が衰える可能性も。

業務内容はルーチンワークが多く、さまざまな症例と接する機会も減るため、クリニック勤務では看護師としてのスキルアップはなかなか望めないのがデメリットの一つ。これまで病棟でバリバリ働いてきた方にとっては、クリニックでの勤務は少し物足りないかもしれません。

もし病棟からクリニックに転職した後、また病棟に戻りたいと考えている場合は、採血などの看護業務ができるだけ多いクリニックを選ぶことをおすすめします。


病棟に比べると給与水準が低いことが多い

夜勤がある病棟の場合は毎月の給料に夜勤手当が加算されますが、日勤のみのクリニックの場合もちろん夜勤手当はないので、その分お給料が下がってしまいます。年収で50〜100万円程度下がってしまうこともあるため、給与面を重視する場合は気をつけましょう。

また福利厚生も病院の規模が大きいほど手厚いことが多く、大きな病院だと福利厚生が充実している場合が多いです。しかし個人経営のクリニックは、個人事業主として運営しているケースが多いことを理由に制度自体がなく、通勤手当や退職金が支給されないところもあるようです。クリニックの運営元や規模によっても制度が異なるので、事前に調べておきましょう。

クリニックでも収入が下がらないケースもありますが、そのような職場は先ほど挙げたようなメリットが担保されていない可能性があります。求人に応募する際には勤務条件を含めて、全ての条件をチェックすることをおすすめします。

参考:厚生労働省「第21回医療経済実態調査結果報告に関する分析」/健康保険組合連合会「2017 年 看護職員実態調査」


1人あたりの業務量が増える可能性がある

クリニックは病院に比べると規模が小さいため、在籍しているスタッフの数も少ないです。その分一人ひとりがこなさなければならない業務量が多くなってしまうところも、クリニック看護師のデメリットかもしれません。

医師の診療補助以外にもさまざまな雑務をこなす必要があり、慣れていないとやりづらさを感じてしまうでしょう。また看護業務以外の仕事が思ったよりも多く、その部分にギャップを感じてクリニックを辞めてしまう方も少なくありません。

これまで看護師として培ってきた技術を活かしながらクリニックで働きたい場合は、クリニックでの看護師の業務範囲を調べた上で、できるだけ看護業務の多い職場を選ぶとよいでしょう。


人間関係に悩まされる場合も

どのような職場でも人間関係に悩まされることはあるかと思いますが、クリニックはスタッフ数が少ない分、人数の多い病棟よりもさらに気を遣います。

病院や施設で勤務する看護師の場合は、苦手なスタッフがいたとしてもシフト制なので必ずしも一緒の勤務にはなりません。しかしクリニックの場合はスタッフが少ない上に、固定シフト制の場合が多いため、一度人間関係に悩むと辛くなる場合が多いようです。

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クリニック看護師はこんな人におすすめ!

ここまでクリニック看護師の業務内容やメリット・デメリットについてお伝えしてきましたが、それらを踏まえた上でどのような方がクリニック看護師に向いているのでしょうか。


ワークライフバランスを大切にしたい人

先ほどもお伝えしましたが、クリニックは休日が固定されており夜勤もないため、ワークライフバランスを大切にしたい人に向いています。

病院や施設で勤務する看護師の場合は入院・入居している患者さんがいるため、曜日関係なくシフトで働かなければならず、さらに夜勤もあるため先の予定が立てにくいですよね。

クリニックは基本的に診察曜日と時間が決まっているため、それ以外で勤務が発生することはほとんどありません。休診日は必ず休めて、診療が長引かない限りは診察時間終了後にすぐに退勤できるので、自身の時間をしっかりと確保できます。

特に家族がカレンダー通りの休みだと予定を合わせやすく、よりプライベートを充実させることができるでしょう。


地域に根ざして働きたい人

クリニックは「地域密着型の医療機関」であることが多く、地域に根ざした医療サービスを提供しています。より地域に密着して看護ケアを提供したいと考える人には、クリニック看護師はおすすめです。

病院も町中にはありますがクリニックほど軒数は多くなく、患者さんも多いので、一概に地域に密着しているとはいえません。

地域の患者さんたち一人ひとりとしっかりとコミュニケーションを取りながら働いていきたい場合には、クリニックへの就職を視野にいれてもいいかもしれません。


経験が浅いとクリニックで働くのは難しい?

経験が浅い看護師のクリニックへの転職は不可能なわけではありませんが、クリニックでは即戦力を求めているケースが多いです。さらに1人でこなさなければならない業務量も多いため、できれば病棟である程度経験を積んだほうが転職や就職の際に有利です。

とはいえ教育体制が整っている職場では、新卒や経験年数2年以下でも応募できるところもあります。クリニックは軒数が多い分求人数も多いため、自分に合う職場をじっくり探してみましょう。

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クリニックの求人を探す際のポイント

クリニックの求人を探す際には、いくつかポイントがあります。

  1. 家からの距離・所要時間
  2. 休日数・休みのとりやすさ
  3. スタッフの人数
  4. 細かい福利厚生・残業代の有無
  5. クリニックの理念・方針

まず家から近い場所で働きたい場合には、通勤経路や距離をしっかりと調べた上で地域を絞って求人を探すようにしましょう。

またワークライフバランスを特に重視したい場合には、年間休日数や休みのとりやすさなどをチェックしておくことも重要です。この際スタッフ数が少ない職場だと休みが取りづらいことが多いので、可能であればスタッフの人数も確認しておくと良いでしょう。

その他にも細かい福利厚生や残業代の有無なども知っておくと、より希望する条件のクリニックを選びやすくなります。

就職を考えているクリニックの理念や方針が自分と合致しているかどうか知っておくことも、求人を選ぶ際に重要です。

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まとめ

ここではクリニックで働く看護師の業務内容やメリット・デメリット、さらにクリニック看護師に向いている人などについて詳しく説明してきましたが、いかがでしたか?

クリニックは思ったよりも業務量が多く、忙しいという印象を受けたのではないでしょうか。しかしクリニック勤務では病棟では得られないようなメリットや経験も多数あります。

もしクリニックに転職したい場合はデメリットも十分に加味した上で、ぜひ自分に合った職場を見つけてみてくださいね。


ライター kyoko.
病棟を経験後、訪問分野に足を踏み入れた30代看護師。大学卒業後、4年制の看護大学に編入。中国・上海への留学経験を活かし「語学×看護師」の可能性を模索中。


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