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看護師は休みが少ない?平均休日数や休みが多い施設について解説

  • 業界・資格ノウハウ

目次

看護師といえば、夜勤を含むシフト制のスケジュールでハードな仕事。休みも少ない、取りにくいと思われることも少なくありませんが、実際はどうなのでしょうか。心身をしっかりと休めて、プライベートを充実させるためにも、休みが十分に取れるかどうかは重要なポイントですよね。

この記事では、平均的な休日数や施設ごとの特徴、おすすめの休みの過ごし方などの看護師のお休み事情について解説します。


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看護師の平均的な休みってどのくらい?

休みが少ないといわれる看護師ですが、実際にはどのくらい休みを取れるのでしょうか。日本看護協会が行った調査をもとに、看護師の休日数と有給消化率について見ていきましょう。


看護師の年間休日数

看護師の平均年間休日数は、118.13日です。平均すると月当たり約9.8日の休みがあることになります。年間休日数とその割合は、以下のとおりです。

年間休日数 割合
99日以下 4.8%
100〜109日 17.9%
110〜114日 15.5%
115〜119日 9.2%
120〜124日 28.5%
125日以上 24.2%

年間休日数は120〜124日で設定されている施設の割合がもっとも多いです。125日以上の施設も、全体の4分の1近くの割合を占めています。

同じ年に行われた厚生労働省の調査によると、すべての業種における1企業当たりの年間休日数は108.3日でした。調査方法等は異なるものの、単純に数字を比較すると看護師の方が多く休みを得られていることが分かります。


看護師の有給休暇取得率

全員に必ず与えられる年間休日に加えて、有給休暇が取得できれば、さらに多く休めますよね。看護師の有給休暇取得率は平均56.28%で、全体における割合は以下のとおりです。

有給休暇取得率 割合
0〜20%未満 5.3%
20〜40%未満 17.9%
40〜60%未満 33.3%
60〜80%未満 28.0%
80%以上 15.5%

上記から、有給休暇取得率40%以上の施設が多数であることが分かります。

すべての業界における平均有給休暇取得率は49.4%なので、有給休暇取得率も看護師の方が平均より上回っています。

ただし看護師は女性が多い職種であり、育児・介護中の方が家族の病気などで有給休暇を取るケースが多いという点は考慮した方が良いかもしれません。


看護師の週休体制

休みの数の多さには、施設の週休体制が大きく影響しています。主な週休体制と割合は以下のとおりでした。

週休体制 割合
完全週休2日制
(1週に必ず2休)
25.6%
4週8休制 44.0%
月3回週休2日制
(4週7休制含む)
5.8%
月2回週休2日制
(4週6休制含む)
7.7%
月1回週休2日制
(4週5休制含む)
0.5%
週休1日半制
(土曜日等の半日制)
1.4%
週休1日制
(4週4休)
0%
その他 15.0%

上記から完全週休2日制または4週8休制の施設が全体の7割近くとなっていることが分かります。完全週休2日制とは毎週必ず2日の休みがある週休体制のことで、休みが固定されているクリニックや訪問看護など日勤中心の施設等で設定されているケースが多いです。

もっとも割合の多い4週8休制は、週に必ず2日の休みがあるわけではなく、4週間の中で8日の休みが不定期に組まれるものです。夜勤があるシフト制の医療機関で多く用いられます。

参考:公益社団法人 日本看護協会「平成29年度看護職のWLBインデックス調査」 / 「労働に関するよくあるご質問」 / 厚生労働省「平成29年就労条件総合調査の概況」


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看護師の休みが多い施設は?

「休みが多いところで働きたい」「決まった曜日に休みたい」など職場を選ぶうえで、休みの条件が気になる看護師も多いのではないでしょうか?

休みの数やスケジュールなどは、施設ごとに特徴があります。希望する休みの条件に合う職場を探すときは、施設の種類もチェックしてみると良いでしょう。


休日が多く欲しいなら大学病院などの大規模な病院

大学病院や国立病院、公立病院は福利厚生が充実しており、休日も比較的多いです。夏季休暇や年末年始休みなどの長期休暇も取りやすいでしょう。急用が入ったときも働いている看護師の人数が多いため、シフト調整がしやすいです。

ただし業務の忙しさや夜勤による不規則な生活に加え、研修参加などで休日出勤が発生するなど、心身の負担になる面もあります。

民間病院の休日数は、規模や運営母体によって異なるため、一概に傾向は語れません。しかし大規模病院や安定した運営をしている病院などでは、休日数が多く設定されている傾向があります。

しかし、平均より休日数が少ない設定のところもあるので、入職前に確認するようにしましょう。


日曜・祝日に休みたいならクリニックや介護事業所

日曜日や祝日は休みたい、できるだけ休みのスケジュールは決まっていた方が良いという方は、クリニック・訪問看護・介護事業所などが日勤中心で働きやすくおすすめです。

入院設備がない無床診療所やクリニックであれば、日曜・祝日・土曜日の午後・平日1日といった休診日が職員の休みになるので、スケジュールはほぼ固定されます。診療体制によって早出や遅出がある場合もありますが、夜勤ほどの負担にはならないでしょう。

訪問看護や訪問診療も、日曜日を固定で休みにしていることが多いです。そのほかは、シフト制で休みを決めていたり、休診日を休みにしていたりします。ただし、夜間・休日対応をしている場合、日曜や祝日でも夜勤やオンコール体制が取られるため、休みになるとは限りません。入職前に勤務体制を確認しておきましょう。

デイサービスなど通所施設であれば日曜日が固定の休み、そのほかの曜日はシフト制で日勤勤務になります。入所施設は土日祝日含む完全シフト制で、夜間オンコール体制の職場であれば基本的に日勤で働けます。看護師の夜勤がある職場もあるので、注意が必要です。


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看護師におすすめの休日の過ごし方

シフト制で休みが不定期な看護師は、生活リズムも乱れがち。それが原因で心身の調子を崩してしまうことも少なくありません。ここでは、忙しい看護師が仕事の疲れを癒し、充実した休みを過ごすための方法をご紹介します。


就寝環境を整える

夜勤がある職場で働いていると、まとまった睡眠時間が取りにくく寝不足になりがちです。明るい時間に休むこともあるので、睡眠の質も十分ではないかもしれません。心身の調子を保つためにもしっかりと休み、「質の良い睡眠」を心がけましょう。

まずは勤務時間帯に関わらず、寝室を睡眠に適した環境に整えておきます。具体的なポイントは以下のとおりです。

  • 騒音が聞こえにくい部屋で、明るさは真っ暗か薄暗いと感じる程度に調整
  • 室温は夏場で25℃、冬場で21℃くらいに設定
  • 湿度は年間とおして50%程度をキープ

夜勤前後の仮眠だからと、ソファで横になる方もいるかもしれません。しかしそれでは十分に体が休まらないので、ベッドや布団で寝るようにしましょう。

また、入浴して一休みしてから入眠するなど、寝るまでの行動をパターン化すると眠りのスイッチが入りやすくなるといわれています。行動パターンがバラバラな方は、一度見直してみるのがおすすめです。

ただし入眠前のアルコールや喫煙、激しい運動は眠りの妨げとなるため避けてください。特にアルコールは入眠しやすくなるものの、眠りを浅くするので注意が必要です。

参考:公益財団法人 日本看護協会「看護職の夜勤・交代制勤務に関するガイドライン」


平日休みを活用する

土日や祝日が仕事だと家族や友人と休みが合わず、寂しいと感じる方も多いかもしれません。イベントなども休日に開催されるケースが多いので、参加したくてもできないという悩みもあるでしょう。

シフト勤務にはこうしたデメリットがある反面、メリットも多くあります。平日であれば商業施設や観光地なども空いているので、ゆっくり楽しめます。授業参観などの子どもの行事や地域活動にも参加しやすいでしょう。

シフト勤務をできるだけポジティブに捉え、日々を前向きに過ごすよう心がけてみてください。


家族や友人を過ごす時間を作る

休日が合わないと家族と一緒にいられる時間が減ったり、友人関係が疎遠になったりすることも珍しくありません。付き合いが同じ医療・看護職の人に偏り、「休みの間も仕事の話をしていた...」というときもあるかもしれません。

意識して家族や友人と予定を合わせたり、夜勤明けの時間を活用したりして、仕事以外の人との関わりを持つと良いでしょう。気分転換やモチベーションの維持につながり、仕事にも張り合いが出てきますよ。


気分転換・リラックスを心掛ける

看護師の仕事は緊張が続く場面が多く、勤務が続くと心身ともに疲労が溜まります。

休みの日はなにかと予定を入れてしまいがちですが、空き時間を作ってゆっくり過ごすのも大切です。自宅で休息したり、趣味に没頭したりと、気分転換やリラックスすることを取り入れてみましょう。

ときには適度な運動を取り入れて体を動かすのも大切です。体がほぐれて疲れが取れ、気分もリフレッシュします。睡眠の質も良くなるので、できる範囲でウォーキングなどをしてみると良いでしょう。


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就職・転職時は休み以外の条件もチェックしよう

できるだけ心身の負担が少ない働き方をするためには、休みの数以外の条件も確認しましょう。就職・転職先を探すときは、以下のようなポイントにも注目してみてください。

  • 夜勤数、オンコールの回数
  • シフトの組み方
  • 残業時間、時間外労働時間(勉強会や委員会などが業務時間外に行われるケースもあり)
  • 勤務形態の種類

公益財団法人 日本看護協会が提示している「看護職の夜勤・交代制勤務に関するガイドライン」では、夜勤回数は三交代制で月8回以内、勤務と勤務の間は11時間以上空けるなどの基準が設けられています。これらの基準に則ってシフトが組まれているかを確認しておきましょう。

緊急時等の呼び出しに備えて待機するオンコールは、この基準の対象外です。しかし、いつ呼び出されるか分からないオンコールの待機中は自宅にいてもくつろげず、精神的な負担は大きいです。オンコール体制を取っている職場の場合は、回数や実際に業務が生じた場合の対応(代休の付与や時差出勤など)を確認しておけると安心でしょう。

また近年では、フレックスタイム制や短時間正職員制度など、多様な勤務形態を取り入れているところもあります。


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まとめ

休みが少ない、取りにくいというイメージを持たれることが多い看護師の仕事ですが、実際の年間休日数は比較的多いです。有給休暇取得率も高めで、休みの少なさについてはあまり心配しなくても良いでしょう。

ただし休みの数や有給休暇の取りやすさは職場によって差があるので、入職前の確認をお勧めします。

また休みの数だけでなく、シフトの組み方や夜勤の回数など、その他の条件も心身の疲労に大きく影響します。求人を探すときは、条件をできる限り細かく確認しておくと安心です。

バイトルPROでは、さまざまな条件からあなたに合った求人が探せます。転職等を検討されているのであれば、まずは希望する条件に合う求人があるかどうかチェックしてみてはいかがでしょうか。


ライター 小松亜矢子
地域看護に関心のあるライター。看護師の資格を持ち、地域でコミュニティナースとして活動中。


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