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認知症ケア専門士とはどんな資格?メリットや取得方法、取得後に活躍できる場について解説

  • 業界・資格ノウハウ

目次

介護・福祉・医療に携わる仕事をしている方や、それらの分野に興味がある方は、「認知症ケア専門士」の資格を取得したいと思うこともあるでしょう

この記事では、資格を取得するメリットや取得方法、そして取得後に活躍できる場についてまとめました。ぜひ参考にしてください。

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認知症ケア専門士とはどんな資格?

認知症ケア専門士とは、民間資格の一つであり、一般社団法人日本認知症ケア学会によって認定されるものです。初めて試験が行なわれたのは2005年で、2020年までの合格者数は5万7,000人を超えます。

認知症に関する知識・技術・倫理観が求められる資格で、資格を所有していることで認知症の正確な知識を持っていると証明できます。民間資格ではありますが、医師や看護師が取得するケースも多く 、認知度も信頼性もある資格です。

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認知症ケア専門士の資格を取得するメリット

まずは、認知症ケア専門士の資格を取得することで得られるメリットを説明していきます。

メリット1:認知症ケアの知識を得られる

認知症ケア専門士は民間資格といえども、試験は決して簡単ではありません。テキストは全5巻からなり、合格するには豊富かつ高度な知識が要求されます。また、更新がある資格なので、資格を維持するには常に知識をアップデートし続けなければなりません。

そのため、認知症ケア専門士の資格の保有は、最新の正しい認知症ケアの知識があることを意味するのです。現場では、そうした最新の知識をもとに認知症ケアを行います。 

メリット2:給料が高くなる可能性がある

企業によっては、認知症ケア専門士の資格を持っていれば給料が上がることもあります。ただ、認知症ケア専門士は介護報酬の加算対象にならないため、必ずしも給料アップが期待できるわけではありません。

しかし、資格を取得し、正しい認知症ケアの知識を持っていることで、昇進しやすくなる場合もあり、結果として給料が上がる可能性があるといえるでしょう。

なお、施設によっては、資格取得のために必要な費用を補助してくれることがあります。

メリット3:就職・転職で有利になりやすい

認知症ケア専門士は知名度が高く、資格を取得することで評価を得られることがあります。採用条件として資格の取得を必須としている企業・施設はあまり見られませんが、就職や転職において有利になる可能性があります。

また、採用された後も、資格を持っていることで利用者やご家族からも信頼されやすく、やりがいを感じられるようになるでしょう。

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認知症ケア専門士の資格の取り方

続いて、認知症ケア専門士の資格の取得に必要な情報をまとめました。認知症ケア専門士の取得には、特定の大学やスクールに通う必要はありません。しかし、受験資格が定められているため確認しておきましょう。

受験資格

認知症ケア専門士の試験の受験資格は、受験年の3月31日より10年以内に3年間の実務経験があることと決められています。2022年に受験する場合は、2012年4月1日~2022年3月31日の間に3年以上の認知症ケアの実務経験が必要です(2022年1月現在)。

介護福祉士や介護支援専門員などの資格を保有している必要はありません。上記の実務経験さえあれば、受験可能です。

なお、試験時期によって条件が変わる可能性があるので、その都度確認しておきましょう。

取得に必要なカリキュラム

認知症ケア専門士の勉強はテキストで行います。テキストをまとめると、以下のようになっています。

  • 認知症ケアの基礎
  • 認知症ケアの実際Ⅰ:総論
  • 認知症ケアの実際II:各論
  • 認知症ケアにおける社会資源
  • 認知症ケア事例集

試験はテキストの内容から出題されるので、受験する方は必ず購入しましょう。テキストは定期的に改訂されるため、新しいテキストで学習することをおすすめします。

なお、認知症ケア専門士の勉強は受験対策講座やeラーニングなどでも可能です。テキストだけの学習では不安な方は、活用してみてもよいでしょう。

取得の難易度

認知症ケア専門士の試験の合格率は、40~60%程度です。2020年の試験では、56.5%でした。資格の取得難易度は、比較的低いといえます。

受験費用は、以下のとおりです

  • 第一次試験:計1万2,000円
  • 第二次試験:8,000円

しかし、合格するには全5巻からなるテキストの内容を覚える必要があるので、しっかりと勉強することが大事です。試験内容は、第一次試験が五肢択一のマークシート式で、各分野50問の 4分野合計200問となっています。各分野70%以上の点数を取らなければならないので、簡単とはいえません。第二次試験は認知症ケアの事例に関する論述式となっており、文章表現力も求められます。

また、認知症ケア専門士は5年ごとに更新が必要です。5年の間に学会や研修などに参加して30単位取らなければ更新できません。そのため、常に認知症ケアに関する知識に関心を持ち、勉強をしていなければ、資格を失ってしまいます。

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認知症ケア専門士の資格を取得後の活躍の場


認知症ケア専門士の資格を取得後の活躍の場の画像

認知症ケア専門士の資格を取得できた場合、どのような職場で活躍できるのでしょうか。ここでは、代表的な施設を3つ紹介します。

介護保険施設

介護保険施設とは、介護保険サービスが使える施設の総称です。介護保険施設には、以下のようにいくつかの種類があります。

  • 特別養護老人ホーム
  • 介護老人保健施設
  • 介護療養型医療施設

対象者は要介護を受けた人で、認知症の方も含まれています。そのため、認知症のケアや予防の知識は大いに役立つでしょう。認知症ケア専門士の資格を持っていることで、利用者やそのご家族、職場のスタッフからの信頼が厚くなります

グループホーム

グループホームとは、おもに認知症の高齢者が入所できる施設です。少人数の共同生活を行なう施設となっており、入所している利用者数は他の施設と比べると少ない傾向にあります。

認知症高齢者を対象とするグループホームへ入所するには、認知症の診断書が必要であり、利用者全員が認知症の患者です。そのため、認知症ケア専門士の知識が役立つ現場といえます。

有料老人ホーム

有料老人ホームとは、民間企業が運営する施設のことです。有料老人ホームには3つの種類があります。

  • 介護付き有料老人ホーム
  • 住居型有料老人ホーム
  • 健康型有料老人ホーム

おもに認知症の患者が入居する傾向があるのは、「介護付き有料老人ホーム」です。「住居型有料老人ホーム」や「健康型有料老人ホーム」は、軽度な認知症であれば入居できることがあります。

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まとめ

認知症ケア専門士の資格を持っていると、認知症に関する知識・技術・倫理観を持っていることの証明になり、職場のスタッフや利用者、また利用者のご家族からも信頼を得やすくなるでしょう。

取得難易度は比較的低めですが、しっかりと勉強しないと合格はできません。また、試験を受験するには条件があるので、あらかじめ確認しておいてください。



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