45歳の時に勤め先が廃業。正社員にこだわりたいけど年齢的に難しいかな...と思っていた時、偶然目にしたヘルパー資格試験の新聞広告。東京の高級住宅街と大阪の下町での訪問介護を経験して感じた"介護職の将来性"とは。
こんな方にお話を聞きました!
――介護の道に進もうと思ったきっかけは何でしたか?
45歳のときに勤め先が廃業したのがきっかけでした。正社員にこだわりたかったのですが、当時はその年齢で正社員として転職するのは今よりも難しかったので、どうしようかなと。そんなとき偶然ヘルパー2級(現在の介護職員初任者研修)の資格試験の新聞広告を見て、手に職をつけようと思い立ちました。
――では、それまで介護職とはまったく違うお仕事を?
そうですね。販売と事務を半分ずつという感じでした。まず大手化粧品会社の美容部員になって、次に補正下着の輸入会社で店長を務めました。その後スリランカに渡って中古車の販売に携わり、日本に戻ってシステム会社や不動産会社、水道工事会社などで事務をやっていたのですが、勤め先が廃業して介護の道へという感じです。
――介護にも様々な種類がありますが、最初から訪問介護をされていたのですか?
いえ、最初は施設介護に携わっていました。その後、知り合いに誘われて訪問介護に転職して、途中で7年のブランクがあるのですが、そこからはずっと訪問介護です。
訪問介護の「距離感」が心地いい
――7年間介護職から離れて、もう一度訪問介護に戻られたということですか?
はい。訪問介護に誘ってくれた知り合いがミャンマーでトラックや重機などの輸出を手掛けることになって、「英語ができる人材が必要だから入ってくれないか」と声をかけてくれたんです。訪問介護の仕事が楽しかったのですごく迷ったんですけど、給与面も良かったし子どもを連れて行って良いということだったので、最終的にはお話をお受けしました。
――スリランカでのご経験を活かしての転職だったのですね。そこから介護に戻ってくるきっかけは何だったのでしょうか?
実はもう日本には帰ってこないつもりだったんです。子どもが大阪の高校に入学することになったので、2020年に一時帰国してすぐにミャンマーに戻るつもりだったのですが、新型コロナの影響で戻れなくなってしまって。
このままだと収入がなくなってしまうということで、急いで職探しを始めたのがきっかけです。幸いなことに訪問介護のお仕事をご紹介いただいて大阪で2年間働きました。
――東京に移られたのは何か理由があったのですか?
初めて働いた介護施設が東京にあるのですが、そこに母が入居しているんです。私がお世話になっていたころの同僚が今も働いているので安心だということで。
母とは長いこと離れて暮らしていましたし、そろそろ傍にいてあげたほうがいいかなと思い、東京に戻ることを決めました。
――東京でも訪問介護を続けることにされたのはなぜですか?
訪問介護が自分に合っていた、というのはあると思います。施設介護だとどうしても複数の利用者様を同時にケアする必要がありますが、訪問介護では一対一で目の前にいる利用者様に全力で集中できるのがいいなと思っています。
あと、仲間の介護スタッフとの距離感も心地良いんですよね。「近すぎず、でも相談や雑談は気軽にできる関係性」という感じで。普段バラバラで動いていることもあり、派閥やしがらみが発生しづらいという部分も含めて、自分には訪問介護が合っているんだと思います。
移動中も給与が発生するなんて!
ワンダフルサポートの「W」ポーズ!撮影時にその場で考えました。そういうノリの職場です(笑)
――ワンダフルサポートとはどうやって出会ったのですか?
検索エンジンで「23区 介護」みたいな感じで探したら出てきました。実は既に施設介護のお仕事が決まっていたのですが、本当になんとなく検索していたら一番上にワンダフルサポートが出てきて、クリックしたらバイトルPRO内の求人ページに飛んだという感じです。
給与や待遇は良いし、写真に写っていたスタッフさんの雰囲気も良かったので、ちょっと面接を受けてみようかなと。応募してからのレスポンスがびっくりするくらい早かったのは今でも強く印象に残っています。
――実際に働いてみていかがですか?
スタッフのことをとてもよく考えてくれている会社だと思います。今まで経験してきた訪問介護は、出勤時と退勤時に必ずタイムカードを押しに事務所に行かなければいけませんでしたし、移動中は無給でした。
でもワンダフルサポートは、直行直帰OKの上に移動中もお給料が発生します。移動に使う電動自転車は会社が用意してくれますし、利用者様のお宅で介護している時間はプラスで手当がつくんです。
――プラスで手当てが!それはうれしいですね。
あと、社用スマホを一人1台貸してもらえるのもありがたかったです。今までは私用の携帯に仕事の連絡も全部入ってきていたので、仕事に必要な情報を1台のスマホでまとめて管理できるようになったのは大きかったですね。
座学研修もスマホで受講できますし、研修してくれる先輩ヘルパーやサービス提供責任者さんとはSNSの専用グループを作ってやりとりします。質問をしやすいのはもちろん、いただいたアドバイスを後からじっくり見返せて、とても便利です。
お休みの日に連絡が入ってくることはないので、私用携帯に仕事の連絡が来なくなった分ONとOFFの切り替えがしやすくなったのも良かったなと思います。
大阪と東京、両方で訪問介護を経験したけれど
仲間との連絡はもちろん、座学研修も受講できちゃう社用スマホ。
――今の仕事内容について教えてください。
一日4件~7件ほどのお宅に伺って、利用者様一人ひとりに合わせた生活援助や身体介護を行っています。担当エリアが港区近辺ということもあって富裕層の利用者様も多いです。
移動中に赤坂のテレビ局や東京タワーなどの前を通ったり、伺ってみたらタワーマンションだったりすることも珍しくありません。前職の大阪で担当していたのは簡易宿泊所の集まっているエリアで、生活保護を受けている利用者様も多かったので、「介護は、本当に日本全国あらゆる場所で必要とされている仕事なんだ」と強く実感しました。
――貴重な経験をされていますね。東京と大阪では食文化などいろいろと違いもあると思いますが、介護をする上で何か感じることはありましたか?
もちろん食の好みや冗談のノリなどの違いはありますが、地域ごとの違いというよりは利用者様一人ひとりの個性の違いという感じがします。東京でも大阪でも「利用者様は私たちが伺うのを楽しみに待っていてくださるし、私たちは目の前の利用者様を全力でお手伝いする」というのは同じです。
尊敬するケアマネージャーの背中を追って
電動自転車なので大荷物でもスイスイ行けます。
――今後の目標はありますか?
ケアマネージャーの資格を取ろうと思っています。今はその受験資格を得るために実務経験を積んでいる最中です。やっぱり末永くこの仕事を続けていきたいので。
――そこまで思える理由は何なのでしょうか?
尊敬するケアマネージャーがいるんです。初めて訪問介護に携わったときにお世話になったのですが、それこそ介護という職業がほとんど世間に知られていなかった頃からずっと、80代になった今でも現役で活躍されている方で。
もうとにかくお人柄が素晴らしいんですよ。誰にでも優しく包み込むような感じで接してくださいますし、特に利用者様にそっと寄り添う感じが本当に良いなと。
私もその方みたいになれるように、これからも頑張っていこうと思います。
――最後に、バイトルPROユーザーに一言いただけますか?
私は45歳で介護の道に進みましたが、今の介護業界では45歳なんてまだまだ若手です。手に職をつけられるのはもちろん、この先もっともっと必要とされていく仕事だと思います。業界の将来性や安定性という点からも、今やっている仕事とはちょっと違うことをしてみたい、と思っている方にはぜひおすすめしたいなと思いますね。
編集部コメント
介護の資格を取ったのは、勤め先の廃業がきっかけ。
7年越しで訪問介護職に戻ってきたのは、新型コロナがきっかけ。
自分の意思ではどうにもならない場面でも、置かれた状況をしっかりと見つめて柔軟に対応した結果たどり着いた、訪問介護という天職と今の職場――。
このしなやかなキャリアの築き方は、一途にひとつの道を究めるのと同じくらい、高度で実り多いものなのではないかと感じました。
実感のこもった言葉で語られる介護職への思いに感銘を受けたと同時に、ワンダフルサポートという職場との巡り合わせを微力ながらお手伝いできたことをうれしく思いました。
これからもバイトルPROは、いいお仕事との出会いを強力にお手伝いできるよう進化してまいります。
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