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介護福祉士について学べる大学と専門学校の違いとは?

  • 業界・資格ノウハウ

目次

介護業界で唯一の国家資格である「介護福祉士」は、介護士がキャリアアップで目指す資格の一つです。介護福祉士になるルートは、いくつかありますが、進学の場合、大学や専門学校などの養成施設を卒業するルートが王道です。

ただ、大学と専門学校ではそれぞれに特徴があるため、違いを知っておく必要があります。本記事では、介護福祉士を学べる大学と専門学校の違い、主な大学一覧などを解説していきます。

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介護士について学べる大学と専門学校の違い


介護士について学べる大学と専門学校の違いの写真

介護士の資格のうち、介護福祉士になるには、大学や専門学校を卒業して資格を取得する進学ルートがあります。福祉系の大学と専門学校では、介護士になるまでの期間や学校でのカリキュラム内容、学費にどのような違いがあるのでしょうか。


介護福祉士になるまでのルートと期間

大学や専門学校を卒業して、介護福祉士になる主なコースは2つあります。

  • 介護福祉士養成施設の大学や専門学校を卒業するルート
  • 福祉系大学や専門学校を卒業後、1年以上の介護福祉士養成施設に通って卒業するルート

養成施設の大学なら最短4年、専門学校なら最短2年で介護福祉士の資格が取得できます。福祉系大学や専門学校を卒業する場合は、卒業後最短1年分の期間が必要です。

他にも、実務経験ルートで介護福祉士を目指す場合は、介護現場で実務経験3年以上をクリアしたうえで介護福祉士実務者研修を修了すことが必要であり、最短3年かかります。また、福祉系高校(2009年度以降入学の場合)を卒業すると、実技試験免除の筆記試験のみで国家試験の受験資格が得られる福祉系高校ルートもあります。

このように、大学や専門学校を卒業するルートの場合は、大学よりも専門学校のほうが短期間で介護福祉士になれます。

参考:社会福祉振興・試験センター


カリキュラム

大学と専門学校では、入学から卒業までに勉強するカリキュラムが異なります。簡単に説明すると、大学では介護士になるためのカリキュラムだけでなく、一般教養や専門科目など介護福祉系以外のジャンルも幅広く勉強するのがポイントです。

一方で、専門学校では、一般教養もカリキュラムに含まれるものの、大学よりも介護士になるために必要な専門知識や技術、実技実習などに特化しているのが特徴です。

大学のカリキュラム例

ここでは、大学のカリキュラムを知るために、東京福祉大学のカリキュラムを簡単に見ていきましょう。

参考:東京福祉大学 社会福祉学部・社会福祉学科・社会福祉専攻・介護福祉コース


1年次
  • 総合教育科目で広く教養のための学習をする
  • 介護の基礎知識を学ぶ
  • 介護に必要なコミュニケーション・信頼関係の構築方法を学ぶ

2年次
  • 基本的な介護技術について演習授業を受けながら学ぶ
  • 移動方法やベッドメイキングをはじめ食事や入浴介助など

3年次
  • 介護技術の応用を学ぶ
  • 介護計画の立案を学ぶ
  • 利用者に合わせて適切な介護サービスを提供するスキルを身につける

4年次
  • 医療的ケアなど実践的な介護スキルの習得を目指す
  • 福祉サービスのマネジメントを学ぶ

専門学校のカリキュラム例

次に、専門学校のカリキュラムを知るために、東京福祉専門学校のカリキュラム内容を簡単に見ていきましょう。

参考:東京福祉専門学校 介護福祉士科 昼間部2年制


1年次
  • 人間関係とコミュニケーションを学ぶ
  • 介護の基本知識や基本技術を身につける
  • 介護福祉士に必要な知識やスキルを学ぶ

2年次
  • 介護の応用的な技術を学ぶ
  • 生活支援技術を発展的に身につける
  • 医療的ケアなど専門的な介護技術を学ぶ

学費

大学と専門学校で学費には、どのくらいの差があるのでしょうか。ここでは、初年度納付金を比較します。

大学の学費例

東京福祉大学(大学学部1年次入学)

  • 入学金 20万円
  • 授業料 80万5,000円
  • 施設設備費 32万円
  • 諸経費 7万9,000円
  • 同窓会費(希望者のみ) 4万円

初年度納付金 145万4,000円

参考:東京福祉大学

専門学校の学費例

東京福祉専門学校(介護福祉科)

  • 入学金 5万円
  • 授業料(1年間) 70万円
  • 実習費(1年間) 15万円
  • 学費・教育充実費 15万円
  • 諸費用(1年間) 11万1,687円

初年度納入金額 116万1,687円

参考:東京福祉専門学校

初年度に必要な学費を比べると、大学は専門学校より約29万円割高でした。卒業までの学費の目安は、大学は約485万円、専門学校は約227万円です。

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介護福祉士の資格を取得できる大学は多い


介護福祉士の資格を取得できる大学は多いの写真

介護福祉士の資格を取得できる大学は、全国にあります。大学卒業の資格と同時に介護福祉士の資格取得もできるので、大卒で就職活動ができるのが特徴です。


介護福祉士の資格を取得できる主な大学一覧

全国の大学で介護福祉士の資格取得が可能な主な大学をいくつかピックアップしてみました。


▼北海道・東北
  • 北海道医療大学 − 看護福祉学部臨床福祉学科介護福祉士養成コース
  • 仙台大学 − 体育学部健康福祉学科介護福祉士養成専攻
  • 東北福祉大学 − 総合福祉学部社会福祉学科社会福祉コース介護福祉士課程

▼関東・甲信越
  • 国際医療福祉大学 − 医療福祉学部医療福祉・マネジメント学科介護福祉コース
  • 東京福祉大学 − 社会福祉学部社会福祉学科社会福祉専攻介護福祉コース
  • 高崎健康福祉大学 − 健康福祉学部社会福祉学科介護福祉コース
  • 東洋大学 − ライフデザイン学部生活支援学科生活支援学専攻介護福祉士コース
  • 城西国際大学 − 福祉総合学部福祉総合学科介護福祉コース
  • 日本社会事業大学 − 社会福祉学部福祉援助学科介護福祉コース
  • 大妻女子大学 − 人間関係学部人間福祉学科
  • 目白大学 − 人間学部人間福祉学科
  • 帝京科学大学 − 医療科学部医療福祉学科
  • 武蔵野大学 − 別科(介護福祉士養成課程)
  • 神奈川県立保健福祉大学 − 保健福祉学部社会福祉学科介護福祉士コース

▼東海・中部
  • 中部学院大学 − 人間福祉学部人間福祉学科介護支援コース
  • 東海学院大学 − 健康福祉学部総合福祉学科介護福祉コース
  • 静岡福祉大学 − 社会福祉学部健康福祉学科介護福祉コース
  • 日本福祉大学 − 健康科学部リハビリテーション学科介護学専攻

▼近畿
  • 花園大学 − 社会福祉学部社会福祉学科福祉介護コース
  • 京都女子大学 − 家政学部生活福祉学科
  • 大阪人間科学大学 − 人間科学部社会福祉学科
  • 桃山学院大学 − 社会学部社会福祉学科
  • 関西福祉科学大学 − 社会福祉学部社会福祉学科福祉実践コース
  • 神戸医療福祉大学 − 人間社会学部社会福祉学科介護福祉士養成課程
  • 神戸女子大学 − 健康福祉学部社会福祉学科

▼中四国
  • 岡山県立大学 − 保健福祉学部保健福祉学科社会福祉学専攻介護福祉コース
  • 広島文教大学 − 人間科学部人間福祉学科介護福祉コース
  • 聖カタリナ大学 − 人間健康福祉学部社会福祉学科介護福祉専攻
  • 高知県立大学 − 社会福祉学部社会福祉学科介護福祉課程コース

▼九州
  • 西九州大学 − 健康福祉学部社会福祉学科介護福祉課程
  • 長崎国際大学 − 人間社会学部社会福祉学科介護福祉クラス
  • 熊本学園大学 − 社会福祉学部第一部社会福祉学科・介護福祉士養成課程
  • 九州看護福祉大学 − 看護福祉学部社会福祉学科介護福祉士コース
  • 九州保健福祉大学 − 臨床福祉学科介護福祉コース
  • 鹿児島国際大学 − 福祉社会学部社会福祉学科介護福祉士課程

以上の大学を含めて、介養協(公益社団法人 日本介護福祉士養成施設協会)のホームページによると、2022年1月時点で全国58の大学で介護福祉士の養成を行なっています。

参考:公益社団法人 日本介護福祉士養成施設協会


介護福祉士の資格を取得するメリット

介護福祉士の資格を持っていると、次のようなメリットがあります。


メリット①給与アップにつながる

施設によっては、介護福祉士に対して資格手当が見込めます。また、2019年10月から新設された介護福祉士などが対象の特定処遇改善加算もスタート。勤続年数10年以上の介護福祉士の月給を平均8万円程度アップする仕組みで、待遇改善が期待されています。


メリット②転職しやすい

介護福祉士の資格があれば、介護業界で有利に転職活動を進められます。なぜなら、介護現場での経験やスキルを確認するとき、求人側も介護福祉士の資格が大きな目安になるからです。


メリット③キャリアアップできる

介護福祉士の資格を持っていると、正規雇用や昇進・昇給のチャンスが広がります。また、ケアマネジャーや認定介護福祉士など上位資格へもチャレンジできるため、活躍の場を広げられるのもポイントです。

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介護福祉士の試験内容

介護福祉士の試験は、筆記試験と実技試験に分かれています。


筆記試験(出題科目)

  1. 人間の尊厳と自立
  2. 人間関係とコミュニケーション
  3. 社会の理解
  4. 介護の基本
  5. コミュニケーション技術
  6. 生活支援技術
  7. 介護過程
  8. 発達と老化の理解
  9. 認知症の理解
  10. 障害の理解
  11. こころとからだのしくみ
  12. 医療的ケア
  13. 総合問題

実技試験

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まとめ

介護福祉士になりたいとき、大学と専門学校では取得までの期間やカリキュラム、学費などに特徴があることがあります。全国には、介護福祉士を目指せる大学が多く、大学卒業とセットで国家資格を手にできるのがメリットです。介護福祉士の資格があれば、収入やキャリアップにもプラスになるため、介護の仕事を考えているならぜひチャレンジしてみましょう。


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