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看護師の退職理由の上手な伝え方とは?退職時・面接時に使える例文付きで紹介!

  • 退職・辞め方

目次

退職を考える看護師さんの中には、理由の伝え方に悩む人も多いのではないでしょうか。

厚生労働省の調査によると、看護師の退職理由では「出産・育児」「結婚」「他施設への興味」が上位を占めますが、「人間関係」「超過勤務が多い」などの理由も挙げられています。

「この理由で本当に辞められるのかな?」と考えると、退職に踏み出しづらいですよね。また、転職先の面接で退職理由をどう伝えるかも悩みどころでしょう。

今回は、看護師さんが退職や転職をする時に使える、退職理由の伝え方のポイントと例文をあわせて紹介します。ぜひ、参考にしてみてくださいね。


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職場への退職理由の伝え方のポイント

前提として法律上、退職理由を伝えることは必須ではありません。しかし理由が明らかでないと上司の納得が得られなかったり、後々トラブルになったりする可能性があります。

そのため、円満退職するには簡単にでも理由を伝えたほうが良いでしょう。では、どのように退職理由を職場に伝えればよいのか、まずは3つのポイントから紹介します。


退職理由をリストアップ!ベストな理由を見つける

はじめに退職理由をリストアップし、その中からベストな理由を選ぶことをおすすめします。

退職理由とひと口に言っても、多くの場合は「人間関係がつらいうえに、残業が多いのもキツい」など、いくつかの理由が重なっているのではないでしょうか。

自分の気持ちに正直に、全ての理由を洗い出してみて、じっくり眺めてみましょう。その中で「スキルアップ」や「他分野への関心」など、できる限り前向きな理由を選ぶと伝えやすいです。


ネガティブな理由はポジティブに変換

前向きな理由を選ぶと言っても、「残業の不満」や「人間関係のストレス」など伝えにくい退職理由しか思いつかない方も多いでしょう。

しかし、不平不満は「ただの愚痴」として認識されやすく、退職交渉はかえって難しくなる場合があります。そこでネガティブな理由もポジティブに変換すると、マイナスな印象が薄れ、受け入れられやすくなります。


事実ではない退職理由はNG

退職理由をポジティブに言い換えるとしても、事実ではないことを退職理由として伝えるのは避けましょう。

嘘であることが発覚する可能性は十分にあり、その場合は次のようなトラブルになる可能性があります。

  • 上司から悪い印象を持たれ、退職交渉が難しくなる
  • 退職までの残りの期間、職場にいづらくなる
  • 嘘をついて辞めたことが転職先にも知られ、信用を失う

できるだけ円満に退職・転職できるよう、退職理由は事実をベースに伝えましょう。

また、辞めたいと考えているときは「退職までの流れがわからない」「もし引き止められたらどうしよう」と悩むもの。そのような場合は、以下の記事も参考にしてみてください。

看護師の退職はどう伝える?強い引き止めにあったときや転職先の面接での退職理由の答え方を解説!

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職場へ伝える退職理由の例文

では、先ほどのポイントを踏まえ、職場へ伝える退職理由の例文をいくつか紹介します。あくまで「例文」なので、ご自身の状況に合わせてアレンジして使ってください。


円満に辞めやすい退職理由

退職理由の中でも、「ポジティブな理由」や「やむを得ない理由」は比較的そのまま伝えやすい理由でしょう。

ポジティブな理由

ポジティブな退職理由として、「スキルアップ」や「他分野への意欲」などが挙げられます。

例文

こちらでの経験から、今後は糖尿病患者さんへの支援のスキルアップをしていきたいと考えるようになりました。まずは認定看護師の資格取得のため勉強に専念したいので、退職させていただきたいと思います。

ポイントは、経験で学んだことをさらに深めていきたいと伝えることです。また「他分野への意欲」を理由にする場合は、希望する分野を現職では経験できないことを伝えると説得力がアップします。

やむを得ない理由

育児や介護、自身の体調不良はやむを得ない事情なので、引き止められにくいでしょう。

例文

この度妊娠が判明しまして、予定日が〇月〇日となりました。
主人は仕事で忙しく子育ての協力があまり期待できないのと、実家も遠方なため頼ることが難しいので、しばらくは子育てに専念しようと考えています。そのため、〇月いっぱいで退職させていただきます。

育児や介護の場合は、事情を出来るだけ具体的には話し、「現職との両立は困難であること」を伝えましょう。


ネガティブな退職理由

人間関係や労働環境への不満などのネガティブな退職理由は、ポジティブに言い換えることが大切です。

例文

残業が多いことでストレスがたまり、この3カ月ほど不眠が続いています。患者さんのケアに支障が出るのも避けたいので、これを機に働き方を見直しました。その結果、残業の少ない〇〇クリニックへの転職を決めました。

上記のように、看護への支障が出ることを避けたいと伝えれば、納得を得やすいでしょう。
人間関係を理由にする場合も「転職を考えるきっかけになった」などとプラスに言い換え、個人や職場を責めるのは避けましょう。


そのまま伝えないほうがよい退職理由

そのまま伝えるとNGな退職理由として、「給与や待遇への不満」「責任の重さ」が挙げられます。その理由は以下のとおりです。

  • 給与や待遇を主張しすぎると利己的な人と思われ、心証が悪くなる
  • 「看護師の仕事は責任が重いのが当たり前」と言われ、円満退職とはいかなくなる
  • 改善策を提示されて辞めにくくなる

そのため、現在の待遇への不満や職業自体のマイナス面を挙げるのは避けたほうがよいでしょう。

ここまでは、現職場に対する退職理由の伝え方のポイントをご紹介しました。

しかし、転職も考えている場合は、「面接で退職理由を聞かれたらどう答えればいいの?」と不安に思う方も多いのではないでしょうか。

そこで次は、転職先に退職理由を伝える際のポイントと例文をご紹介します。


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転職先への退職理由の伝え方のポイント

転職の面接における退職理由の伝え方のポイントは3つあります。この3つを押さえながら、退職理由の表現を考えていきましょう。


志望動機につなげる

面接で退職理由を伝える際は、志望動機につなげて話すことをおすすめします。

特に転職回数が多い場合は、採用担当者から「長続きしない人物」というネガティブな印象を持たれる可能性があります。そのため、退職理由を伝えたあとは「だからこそ転職先ではどう働きたいか」につなげることが大切です。

「経験を生かして、意欲的に看護に取り組んでいきたい」ということが採用担当者に伝われば、好印象になるでしょう。


ポジティブな表現に言い換える

転職の面接でも、ネガティブな表現はポジティブに言い換えることが大切です。

退職時と同じく、転職先の面接でも不平不満を漏らすのはNGです。なぜなら「不満が多い人」「権利ばかり主張する人」などといった、マイナスな印象を持たれてしまい、転職に不利となるからです。

どうしてもネガティブな内容を伝える必要があるなら、プラスな印象になるように心がけましょう。


転職後の意欲をアピール

転職先の面接などで退職理由を伝えるときは、意欲があることをきちんとアピールしましょう。例えば「前職は〇年で退職となったが、貴院では長く働きたい」などのような形です。

特に、転職回数が多かったり、前職を短期で辞めたりした場合はしっかりと意欲を示すことが大切です。


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転職先へ伝える退職理由の例文

それでは、転職先に伝える退職理由の例文を紹介しましょう。面接の際は、退職時よりも理由の伝え方が難しいものですが、以下を参考に伝え方を考えてみてください。


ポジティブな退職理由

「他分野への意欲」や「スキルアップ」といったポジティブな退職理由を使うと、面接で好印象を与えることができるでしょう。

例文

学生時代から小児看護に興味がありました。前職で学んだ一般的な看護スキルを生かし、今後は小児看護の経験を積みたいと考えています。そのため、小児専門病院である貴院への転職を考え退職いたしました。

退職時の伝え方と同様に、「前職場では経験できなかった分野」を応募先で経験したいと伝えることが大切です。

また、スキルアップの場合も「教育システムの充実している貴院でならスキルアップが可能だと考えた」というように、応募先のメリットを含めて伝えることをおすすめします。


やむを得ない理由

育児・介護や、自信の体調不良などの「やむを得ない理由」を応募先に伝える際は、以下のような伝え方を意識しましょう。

例文

前職は育児に専念することを理由に退職いたしました。現在子供は3歳ですが、保育園も決まったため働けるようになりました。発熱時などのお迎えは両親に頼むことができるので、安定して勤務ができます。育児で身につけた臨機応変さを生かして、再び看護師としてお役に立ちたいと思っています。

現在は育児(介護)は落ち着き、業務に専念できるようになった旨を具体的に伝えると良いでしょう。

また、体調不良で前職を退職した、ということもあると思います。体調不良に関しては無理に隠すと後で自分がつらくなったり、トラブルになったりする場合があるので、正直に伝えることをおすすめします。

例文

前職は、体調不良を理由に退職しました。
体力的にハードな職場だったため、腰痛になり通勤が困難になってしまいました。
リハビリと内服の治療を行って、現在は治癒したため通院も終了しています。再発しないために体操等で予防をしながら、お仕事をしていきたいと思います。

体調不良が理由であったことを伝える際は、「現在は通院が終了している」「内服治療で落ち着いている」など、症状がコントロールできている旨を伝えると、応募先としては安心材料になるでしょう。


伝え方に注意が必要な退職理由

一方、人間関係や労働環境、給与などが退職理由の場合、伝え方に注意が必要です。それぞれの理由に合わせた例文をご紹介します。

人間関係への不満

人間関係への不満は極力言わないようにしましょう。どうしても言う必要があるなら、事実を淡々と述べ、応募先の志望理由につなげて伝えることをおすすめします。

例文

前職は人間関係が希薄で、スタッフそれぞれで独立して業務を行うパターンでした。私はもともとチームワークを大切にしながら働きたかったので退職しました。貴院では協調性を重視しておられると伺ったので、私も貴院でチーム連携を大切にしながら看護をしたいと思い、志望いたしました。

労働環境への不満

残業時間や休日数といった労働環境への不満も、極力避けるのが無難です。ただし、体調不良につながっていたのであれば、正直に伝えたほうが良いでしょう。

例文

前職では残業が多かったことから不眠が続き、主治医との相談のうえ、退職しました。現在体調は快復し、通院も終了しています。
貴院では、業務改善によって残業ゼロに取り組んでおられるということを伺いました。私も貴院の働きやすい環境で看護師としての力を発揮し、ぜひお役に立ちたいと考えております。

給与や待遇への不満

給与や待遇への不満は控えるのがベストですが、どうしても言う場合はさらっと伝え、うまく言い換えましょう。

例文

前職の病院はスキル評価の基準があいまいだったため、「評価基準の明確な組織で働きたい」と思い退職しました。
貴院では、明確な評価制度によってスタッフのモチベーション向上をはかっておられると伺いました。私もそのような環境で自己研鑽を続け、看護師としてスキルを磨き患者さんのお役に立ちたいと思います。

このように、転職の際も退職理由はよく検討して選び、内容次第では上手に言い換えることが大切です。


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まとめ

看護師さんが円満に辞めるには、退職理由をリストアップし、ベストな理由を選びましょう。

どうしてもネガティブな理由を選ぶ場合は、前向きな内容に言い換えることが大切です。また、転職時に退職理由を伝える際は、志望動機につなげた内容にし、同時に長く働きたいという意思を示すことをおすすめします。

この記事を参考に退職理由としっかり向き合い、円満退職やスムーズな転職に向けて一歩踏み出しましょう。

ライター 古賀久美子

看護師・保健師として、これまで急性期病院、糖尿病外来、国立大学看護学部、健診センターにて勤務。多分野での経験を活かし、現在は転職・健康分野のWebライターとして活動中。



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