生活支援員の仕事内容
生活支援員の主な仕事は、障がい者の食事・排泄・入浴といった日常生活上の支援や生活能力向上に向けた支援、捜索活動や生産活動支援などです。
生活支援員になるために資格は必要ありません。ただし、求人によっては社会福祉士や精神保健福祉士などの資格を要件とするところもあります。
人材不足から未経験者でも応募できる求人もあり、有効求人倍率も高い数値です。
正社員以外にパートやアルバイトといった短時間勤務の求人もあるため、ライフスタイルに合わせた働き方ができるでしょう。
支援によって障がい者の生活機能やスキルが向上したり、「ありがとう」と感謝の言葉をもらったりしたときに大きなやりがいを感じられます。
生活支援員に関するデータ
平均給与
「平成30年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査の調査結果について 」(厚生労働省)を基にディップ株式会社が作成
平均勤続年数
「平成30年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査の調査結果について」(厚生労働省)を基にディップ株式会社が作成
平均年齢
「平成30年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査の調査結果について」(厚生労働省)を基にディップ株式会社が作成
勤務実態(平均労働時間・残業時間・休日数)
平均労働時間
正社員で勤務する場合の平均労働時時間は、1ヶ月159.7時間でした。週休2日と仮定して、1日あたり約7.26時間の勤務です。
勤務時間は勤務先によって異なります。入所施設の場合、早番・日勤・遅番・夜勤・宿直などのシフト勤務となるでしょう。通所施設の場合は日勤となるのが一般的です。
残業時間
残業時間は勤務先によって大きく異なります。
入所施設の場合は24時間利用者が生活しているため、利用者の支援やケアが終わらずに残業となる場合もあるでしょう。
また、勤務時間が終わってから、委員会や行事の打ち合わせなどが入ることも考えられます。
休日数
週休2日制を採用している施設が一般的です。
ただし、入所施設勤務の場合は土日に固定されず、平日を含む交代制となります。
持っておくとプラスになる関連資格
冒頭で述べたように、生活支援員として働くために特定の資格は必要ありません。しかし施設によっては採用条件として、以下で紹介する資格取得を課しているところがあります。
関連資格を持っておくことで、仕事でもプラスに働くでしょう。
社会福祉士
社会福祉士は国家資格です。さまざまな理由から日常生活をスムーズに送れない人からの相談を受け、必要な助言や指導、福祉サービスへの橋渡しなどを行います。
社会福祉に関する広い知識とソーシャルワークの技術を持ち、生活支援員として障がい者ケアを専門的な観点から行えるようになるでしょう。
介護福祉士
介護福祉士は、介護に関するスペシャリストとして、介護系で唯一の国家資格です。
生活支援員が対象とする障がい者の中には、身体介護を必要とする人も少なくありません。
介護福祉士の取得を通して正しい介護のスキルを身につけ、適切な介護を提供できるようになります。
精神保健福祉士
精神保健福祉士も国家資格です。精神障がい者とその家族からさまざまな相談を受け、専門的知識とスキルを活用して障害特性や環境に合わせた支援を行います。
精神障がい者向けの施設で生活支援員として働く場合に、資格を持っておくと仕事をスムーズに進められます。利用者側としても、有資格者ということで安心感を覚えるでしょう。
ケアマネジャー
ケアマネジャーは、介護サービスを必要とする人に向けて、介護保険法に基づいたケアプランを作成するための公的資格です。
高齢化に伴って、介護保険サービスを必要とする利用者も増えています。生活支援員も介護保険に関する知識を身につけておくことで、スムーズに介護保険サービスにつなげられるようになるでしょう。
生活支援員の求人倍率
令和元年度における有効求人倍率(生活支援員、就労支援員等)は3.74倍でした。
職種全体の求人倍率1.55倍と比べて、高い水準であることがわかります。
人材不足が続いている職種であることから、就労できる機会は多くあるでしょう。中途採用で、社会経験を持つ多彩な人材も多く参入しています。
転職者の声
20代 女性 経験2年
自分自身も発達障害の診断を受けて手帳を持っており、当事者同士でのピアサポートを行なっています。当事者だからこそ寄り添える部分や、薬の副作用についての実体験などが役に立つと嬉しいです。
10代 女性 経験1年
できないことができるようになったり、あなたがいると楽しくなると言われたりしたときにやりがいを感じます。
40代 女性 経験1年
強度の行動障害をお持ちの方の支援は、自傷や他害の恐れもあるため、支援員も注意しながら関わる必要があり、その点は大変です。
しかし、障害のある方が日中の時間を安心し、やりがいを持って過ごせるよう支援するのはとてもやりがいがあります。一人ひとり個性豊かな方々と関わるのはとても楽しいです。
キャリアパターン
施設別の特徴
生活支援員が働く場所はさまざまです。
施設別の主な特徴は以下のようになっています。
入所系の施設
障がい者が少人数で共同生活を送るグループホームや定員の多い大きな入所施設などが第一に挙げられます。
利用者が快適な生活を送れるように、一人ひとりに合わせた介助や支援を行います。障がいが重い利用者がいる場合は、食事や排泄、入浴などの介助も求められるでしょう。
勤務は夜勤を含むシフト制となるのが通常です。
通所系の施設
生活介護事業所や就労継続支援(A型・B型)事業所、就労移行支援事業所などは通所系の施設です。
生活支援員は、それぞれの施設で利用者の介助や各種支援、生活上の相談などを行います。
キャリアアップでマネジメントへ
障害福祉サービスを行う事業所には、サービス管理責任者を配置しなければいけません。
生活支援員として一定の経験年数を得たのち、所定の研修を受けることでサービス管理責任者になれます。
サービス支援全体の管理業務が主な仕事で、生活支援員としての現場経験を生かせるでしょう。
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