幼稚園教諭の仕事内容
幼稚園教諭の仕事は、満3歳児から就学前の子どもたちに教育をすることです。主に私立や公立の幼稚園で働きます。
子どもたちと直接関わるだけでなく、教育カリキュラムの作成や活動準備、行事の計画、保護者対応、送迎バスの添乗、職員会議など、仕事内容は多種多様です。
幼稚園教諭として働くためには、国家資格となる幼稚園教諭免許を取得しなければいけません。免許は指定された大学や専門学校を卒業することで取得可能です。
幼稚園教諭免許には、専修と一種、二種というように、全部で3種類の免許があります。主に専修免許状は大学院、一種は大学、二種は短気大学や専門学校を卒業することで取得できます。園長を務めるには専修免許状か一種免許状が必要です。
認定こども園の誕生に伴って、幼稚園教諭免許状保持者の活躍場所も広がりました。職種全体よりも求人倍率は高く、需要が大きい職種です。
子どもの成長を間近で見られること、また子どもの可愛い笑顔を毎日見られることに大きなやりがいを感じられます。
幼稚園教諭に関するデータ
平均給与
「令和元年度幼稚園・保育所・認定こども園等の
経営実態調査集計結果<速報値>【修正版】」(内閣府)を基にディップ株式会社が作成
※私立・公立の幼稚園に勤める、常勤・非常勤の主幹教諭・指導教諭・教諭・助教諭の月給平均値
※非常勤のグラフの場合、常勤・非常勤の教諭・助教諭の月給平均値
「令和元年度幼稚園・保育所・認定こども園等の
経営実態調査集計結果<速報値>【修正版】」(内閣府)を基にディップ株式会社が作成
※私立・公立の幼稚園に勤める、常勤・非常勤の主幹教諭・指導教諭・教諭・助教諭の月給平均値
※主幹教諭・指導教諭のグラフは、非常勤は含まれていません
「令和元年度幼稚園・保育所・認定こども園等の
経営実態調査集計結果<速報値>【修正版】」(内閣府)を基にディップ株式会社が作成
※私立・公立それぞれに勤める主幹教諭・指導教諭・教諭・助教諭の月給平均値
平均勤続年数
令和2年賃金構造基本統計調査を基にディップ株式会社が作成
男女比
令和2年賃金構造基本統計調査を基にディップ株式会社が作成
平均年齢
令和2年賃金構造基本統計調査を基にディップ株式会社が作成
勤務実態(平均労働時間・残業時間・休日数)
平均労働時間
1ヶ月間の平均労働時間は171時間です。週休2日と仮定して、1日あたり約7.7時間勤務となります。勤務時間は勤務先によって異なりますが、8:00~17:00ごろまでが一般的です。
預かり保育を行っている幼稚園に勤務する場合、早番や遅番を含むシフト勤務となるでしょう。
残業時間
1ヶ月間の残業時間は1時間です。データ上の残業時間は少ないものの、実情は勤務先によって差があります。勤務時間中は子どもの対応で時間を取られ、勤務時間終了後に記録記入や指導計画の作成、翌日の活動準備などをすることがあるかもしれません。
また、行事の前は打ち合わせや準備などで残業になることも考えられます。
持っておくとプラスになる関連資格
幼稚園教諭の免許状だけでも働くことはできますが、以下で紹介する関連資格を持っておくことでプラスに働きます。
絵本専門士
絵本専門士は、絵本を通して子どもの発達を助ける資格です。絵本に関する高度な知識や読み聞かせをするスキルを使って、子どもの感性を良い方向へ導きます。
豊かな人格形成を促すスキルとして、資格取得を目指す教育者の多い資格です。
リトミック指導者
リトミック指導者は、スイスで生まれた音楽教育法の資格です。
歌やダンス、リズム遊びなどを楽しみながら、同時に子どものリズム感や感受性、潜在能力を養えるようになります。
運動保育士
運動保育士は、運動を通じて子どもの運動能力向上と脳活性化を図るための資格です。
とくに運動に力を入れている幼稚園で働く場合、運動保育士の資格がプラスに働きます。
育児セラピスト
「子育ての方法がわからない」「子育てに自信を持てない」など、育児に不安を抱えている親をサポートする資格が育児セラピストです。
子どもの発達に関する専門的知識を持ち、親からの育児相談をスムーズに進めていくためのスキルが身につきます。
食育スペシャリスト
食育スペシャリストは、食材や調理方法、対象者に合わせたメニュー作成、食文化など、食に関するスペシャリストです。
食育を大切に考えている幼稚園はたくさんあります。そのため、食育に関する知識を持った幼稚園教諭は重宝されるでしょう。
幼稚園教諭の求人倍率
令和元年度における有効求人倍率は3.09倍でした。職種全体の求人倍率1.55倍と比べて、約2倍近い数値です。
求人数は多く、需要も高いといえるでしょう。
転職者の声
50代 女性 経験14年
子どもの成長の手助けは何に置いても楽しいことです。感動の毎日です。しかしながら、下手な事、間違った事は教えられないので気を張っています。多くの雑務に追われることもありますが、それ以上の楽しさがあります。
30代 女性 経験14年
親ではない、特別な関係で子どもたちの成長を間近で見ることが出来る、とっても素敵な職業です。
「運動不足なんて程遠い!」といえるほどよく動きます。
ただ、そんなに良い給料ではありません...。
それでも続けていけるのは、子どもたちの笑顔、会話の楽しさ、毎年たくさんの思い出が出来るからです。そして、保護者の方からのありがとうの言葉があるからです。
20代 女性 経験1年
人間の人格形成において一番大事な時期が幼児期と言われています。その幼児期に関わった人によって子どもの性格や考え方は変わってきます。
中でも先生というものは子どもにとっては神様であり、導いてくれる信頼できる人です。子どもの成長を見届けたり、どうしたら楽しく遊んでくれるかを工夫して、その成果が見られたりした時の嬉しさは計り知れません。その分、何か子どもにあったときの保護者の方へのフォローや、こまめな連絡は怠ってはいけませんし、子ども達の体力は無限大で毎日同じ遊びを飽きずに誘ってくれるので、少し体力的にきつい面もあります。
キャリアパターン
キャリアアップ研修を受講する
幼稚園教諭としてキャリアップするための方法として、キャリアアップ研修の受講があります。厚生労働省の指導に基づいて、都道府県や市区町村、各種団体などで実施されるものです。
教育・保育理論や保育実践、特別支援教育、食育・アレルギーなど、全部で9分野にわかれており、各々の専門性を高められます。
上の役職を目指す
幼稚園教諭として現場経験を積んで実践的なスキルを学んだら、主幹教諭や指導教諭、園長などの役職を目指す道もあります。
施設運営や人材マネジメントに興味がある人にとって、大きなやりがいを感じられるはずです。
幼稚園以外の就業先を検討する
幼稚園以外の就業先として、認定こども園もあります。
認定こども園の保育教諭として働くためには、幼稚園教諭と保育士の両資格が必要です。2025年3月31日までの経過措置として、どちらか1つの資格を持ち、さらに一定の実務経験があれば保育教諭として働けます。
保育教諭は、保育と幼稚園のカリキュラムに沿った教育を一体的に行うのが主な仕事です。認定こども園で働くことで、キャリアアップを目指していけるでしょう。
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