保育補助の仕事内容
保育補助は、保育園での子どもの食事やトイレのサポート、お昼寝の見守り、玩具の準備・片付け、保育用具の消毒などが主な仕事となります。クラス運営の中心となる保育士のサポートをする仕事といえるでしょう。
保育園の中には、保育士不足に悩まされ、保育士1人にかかる負担が大きくなっているところも少なくありません。保育士の長時間労働を避け、人材流出を防ぐために保育補助への期待が業界内で高まっています。
保育補助として働くための資格は不要です。無資格・未経験でも応募できる求人があるため、「子どもと関わる仕事に興味がある」「子育ての経験を生かしたい」と思っている人にチャレンジしやすい仕事といえます。
保育士との大きな違いは、資格を持っているかどうかです。
保育士として働くためには、保育士の国家資格が求められます。また、保育士は児童福祉や保育について専門的に学んでいるため、クラス担任や主任などの立場に就き、保育計画の作成や保護者とのやり取りなど責任の重い仕事を任されます。
保育士のサポート業務を行うことから、パートやアルバイトといった短時間勤務の求人が豊富です。「プライベートの時間も大切にしたい」「子育てと仕事を両立させたい」など、それぞれのライフスタイルに合わせて働きやすい職種といえるでしょう。
保育士の人材不足をカバーするために保育補助への期待も高まっており、今後も需要は大きくなっていくことが予想されます。
子どもたちと直接関われること、成長を身近に感じられること、そして縁の下の力持ちとして保育士を支えていることにやりがいを感じられる仕事です。
保育補助に関するデータ
平均給与
「令和元年度幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査集計結果<速報値>【修正版】」(内閣府)を基にディップ株式会社が作成
※私立・公立の保育所に勤める、常勤・非常勤の保育補助の平均値を算出
「令和元年度幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査集計結果<速報値>【修正版】」(内閣府)を基にディップ株式会社が作成
※私立・公立それぞれの保育所に勤める、常勤・非常勤の保育補助の平均値を算出
平均勤続年数
「令和元年度幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査集計結果<速報値>【修正版】」(内閣府)を基にディップ株式会社が作成
平均年齢
「令和元年度「幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査」(内閣府)を基にディップ株式会社が作成
転職者の声
20代 男性 経験1年
子ども達と触れ合いながら働くことで彼らの成長を肌で感じることができ、達成感があります。幼児なので泣いていてもなついてくれていても、いつでも可愛いです。
30代 女性 経験3年
普段は触れ合えない子どもたちの成長を見守って、楽しいことや時にはケンカをとめたり、一緒に時間を共有できることがやりがいです。大変なのは、それぞれの成長過程がちがうため、一人ひとりの接し方がちがうことです。
50代 女性 経験17年
子どもたちの成長を日々感じながら仕事が出来るのは、とても楽しいです。一人ひとりをしっかり見ながら、その子に合った指導を考えるのも、私にとっては大変ですが、やりがいを感じます。最近では、新人の保育士の育成に難しさを感じています。
キャリアパターン
子育て支援員の資格を取得する
保育補助のキャリアパターンの1つが、子育て支援員の資格取得です。
保育補助の仕事は無資格や未経験でもできる分、採用する側としては「保育に関してどのような知識やスキルを持っているのかがわかりにくい」といった面があります。
そのため政府は、2015年に子育て支援研修を創設し、研修修了者に対して子育て支援員の資格を付与するようになりました。全国共通のシステムなので、資格を取得した都道府県以外でも有効です。研修は各都道府県で開催され、自治体によっては無料で受講できます。
研修は、基本研修と専門研修の2種類に分かれます。
基本研修は子どもの発達や障害、子育てをしている家庭の現状など、保育全般についての内容です。講義だけでなくグループ討議や演習もあり、より知識を深めていけるでしょう。
専門研修は、小規模保育事業や一時預かり事業、地域子育て支援拠点事業、放課後児童クラブなど、希望する事業ごとに受講するコースが異なります。
希望する事業によっては講義以外に見学実習も含まれており、特定の事業に特化した専門的な知識やスキルを身につけられることでしょう。
子育て支援員の資格を取得することで、保育補助の就職や転職に有利に働く可能性も高まります。
保育士・幼稚園教諭の資格を取得する
もう1つのキャリアパターンが、保育士や幼稚園教諭の資格を取ることです。
無資格から保育補助として保育の現場で働き、保育園の雰囲気や子どもたちとの関わりを通して、「もっと本格的に保育や子どもに関わる仕事に就きたい」と思い始める人は少なくありません。
保育補助が保育士の資格を取るための方法は主に2つあります。
1つは保育士養成学校への入学です。指定された大学や短期大学、専門学校へ入学して保育に関する科目を修め、卒業することで資格を取得できます。
2つ目は、保育士国家試験の受験です。年に2回実施され、筆記試験と実技試験にそれぞれ合格すれば資格を取得できます。
国家試験の合格は決して簡単ではありませんが、保育補助として働きながら資格取得を目指せるのはメリットとなるでしょう。
幼稚園教諭の資格を取得するためには、大学や短期大学、専門学校などの幼稚園教諭養成課程のある学校を卒業しなければいけません。
幼稚園教諭の資格には、大学院卒業者は専修、大学卒業者は1種、短期大学や専門学校卒業者は2種と、全部で3種類あります。
保育士や幼稚園教諭として働くことで任される仕事内容が広がり、キャリアアップにつながるでしょう。
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