理容師の仕事内容
理容師の主な仕事は、ヘアカッティングやシェービングの技術を用いて、お客様の容姿を整えることです。
理容師として働くためには、理容師の国家資格が求められます。厚生労働大臣が指定する専門学校などの養成施設を卒業し、国家試験に合格しなければいけません。
美容師との違いは仕事の対応範囲です。理容師は独立したサービスとしてシェービング(顔そり)ができますが、美容師はメイクに必要な場合のみうぶ毛そりができます。一方で、理容師はヘアセットやメイク、着付けは行いません。美容師の対応範囲となります。
主な勤務先は理容室です。大型チェーン店や個人店、短時間・低料金の店舗などさまざまな種類があり、資格さえあれば日本全国で働けるのはメリットといえるでしょう。
高齢者の増加を背景に理髪の訪問サービスのニーズも高まっており、理容師の需要は高くなっています。
お客様に髪型を気に入ってもらえたときや自分の努力によって技術が磨かれていくことに大きなやりがいを感じられる仕事です。
理容師に関するデータ
平均給与・ボーナス
理容師および美容師・勤務先規模別平均月給
令和2年賃金構造基本統計調査を基にディップ株式会社が作成
※上記資料は、美容師・理容師を同一区分としたデータを基に作成しています。
理容師および美容師・勤務先規模別平均賞与
令和2年賃金構造基本統計調査を基にディップ株式会社が作成
※上記資料は、美容師・理容師を同一区分としたデータを基に作成しています。
平均勤続年数
「理容業の実態と経営改善の方策」(厚生労働省・平成24年調査)を基にディップ株式会社が作成
男女比
令和2年賃金構造基本統計調査を基にディップ株式会社が作成
※上記資料は、美容師・理容師を同一区分としたデータを基に作成しています。
平均年齢
令和2年賃金構造基本統計調査を基にディップ株式会社が作成
※上記資料は、美容師・理容師を同一区分としたデータを基に作成しています。
勤務実態(平均労働時間・残業時間・休日数)
平均労働時間
1日あたりの平均労働時間は9時間以上が全体の39.7%、8時間~9時間が31.9%、7時間~8時間が21.6%となっています。
勤務時間は勤務先によって異なりますが、開店準備や閉店後の片付けなども行うため、営業時間よりも2~3時間ほど長く働くのが一般的です。
残業時間
統計上は1ヶ月の残業時間は3時間です。しかし、実際の残業時間は勤務先によって異なります。
店舗によっては閉店後にカッティング練習などを行うため、残業ではないにしても拘束時間が長くなることもあるでしょう。
休日数
1ヶ月あたりの平均休日数は6.2日です。勤務先の定休日に合わせて取得します。
持っておくとプラスになる関連資格
理容師の資格のみでも理容師として活躍できますが、以下のような関連資格を持っておくことで仕事にプラスとなるでしょう。
管理美容師
2名以上の理容師が働く理容室を開業する場合、管理理容師の資格が必要です。
理容師としての実務経験を3年以上積み、さらに所定の講習を受けることで取得できます。
毛髪診断士
毛髪診断士は、毛髪や頭皮、男性ホルモン、毛髪疾患などの知識を持って、毛髪に関する適切な診断を行うための資格です。
専門的な知識を学ぶことで、頭皮や髪の毛に悩んでいるお客様へ適切にアドバイスできるようになります。
色彩検定
色彩検定は、色に関する知識や理論をベースとした実践的な活用能力習得ができる資格です。
効果的な色の組み合わせを理解し、一人ひとりに合ったカラーリングの提案に生かすことができるでしょう。
理容師の求人倍率
令和元年度における有効求人倍率は15.62倍でした。職種全体の求人倍率1.55倍よりも、約10倍高い数値です。
高齢者向け訪問サービスへのニーズ増加、また短時間・低料金でカットを提供するチェーン店の増加などで、理容師の需要高が続いています。
転職者の声
50代 女性 経験25年
いらしたお客様が満足して「またお願いします」と帰って行かれるときはうれしいです。
理容は顔そりができますが、ひげの濃さは人それぞれなので、きれいにそれたときは自己満足かもしれませんがうれしいです。うまくそれなくて時間がかかったり、そった後に血がにじんだりと、お客様それぞれの難しさがあって落ち込むこともありました。
昼時間や休憩にお客様が来られても断ることができず、昼食を食べそこなったり立ちっぱなしで疲れが蓄積したりすることも以前はよくありました。
キャリアパターン
組織の中でキャリアアップ
店舗を大規模に展開する企業など、大きな組織に理容師として就職した場合は、組織の中でキャリアアップをしていくパターンがあります。
典型的なキャリアパターンを例に解説します。
アシスタントとして入社して、カットやパーマといった基本技術を3年~5年ほどかけて習得し、その後、スタイリストとなり一人前の技術者として認められて、お客様から指名されるようになります。
理容技術や接客スキルを磨いて社内評価が上がると、トップスタイリストに昇格します。トップスタイリストには、ほかのスタッフを管理するマネジメント能力も求められます。
トップスタイリストから、さらに管理職となり、経営という観点から会社の業務に携わるようになる道もあります。
独立してキャリアアップ
スタイリストとして一人前になったら、独立開業をする理容師もいます。
店舗勤務で資金を貯めながら顧客を増やし、同時に物件探しや機材調達などを行っていきます。独立には一定のリスクが伴いますが、理容室の店舗数は美容室と比べて少ないことから、ビジネスチャンスが眠っているともいえるでしょう。
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