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飲食飲食 【職種図鑑】

調理師

  • 職種図鑑

目次


調理師の仕事内容

飲食のイメージ画像

調理師の仕事は、料理を作ることです。栄養や食品衛生に関する専門知識を持ち、レストランやカフェ、ホテル、病院、福祉施設、イベント会場などで調理をメインに働きます

調理業務以外にも食材の仕入れやメニュー考案、職場の衛生管理なども求められる職場もあるでしょう。

調理師になるためには、調理師の国家資格が必要です。

資格取得には2つの方法があります。1つ目は、調理師の養成施設を卒業することです。厚生労働大臣が指定する大学や専門学校を卒業し、都道府県知事に申請することで資格を得られます。

2つ目は、国家試験に合格することです。飲食店などで合計2年以上の実務経験を積んだあと、調理師試験に合格すれば資格取得となります。

パートやアルバイト求人もあるため、家庭や育児と仕事を両立させたい人にも働きやすい職業といえるでしょう。外食や中食の需要は根強いため、調理師の需要も衰えません。

自分が作った料理を食べたお客様に喜んでもらえること、修行によって作れる料理のレパートリーが増えていくことにやりがいを感じられる仕事です。

調理師に関するデータ

平均給与・ボーナス

飲食物調理従事者の組織規模別平均月給


飲食物調理従事者の組織規模別平均月額給与(2020年調査)

令和2年賃金構造基本統計調査を基にディップ株式会社が作成


飲食物調理従事者全体の組織規模別賞与その他特別報酬額


飲食物調理従事者の組織規模別平均賞与等の額(2020年調査)

令和2年賃金構造基本統計調査を基にディップ株式会社が作成


平均勤続年数

飲食物調理従事者の組織規模別平均勤続年数


調理師(飲食物調理従事者)全体の組織規模別平均賞与等の額(2020年調査)

令和2年賃金構造基本統計調査を基にディップ株式会社が作成


男女比


飲食物調理従事者の男女比率(2020年調査)

令和2年賃金構造基本統計調査を基にディップ株式会社が作成


平均年齢


飲食物調理従事者の組織規模別平均年齢(2020年調査)

令和2年賃金構造基本統計調査を基にディップ株式会社が作成


勤務実態(平均労働時間・残業時間・休日数)

平均労働時間

統計上は1ヶ月の平均労働時間は169時間です。週休2日の職場と仮定した場合、1日あたり約7.7時間勤務となります。

勤務先によっては、仕込みや食材管理、翌日の準備など業務内容が多岐にわたり、拘束時間が長くなるところもあるでしょう。

大手チェーン店や病院などはシフト制を採用しており、早番や遅番などをほかのスタッフと交代で担当することになります。


残業時間

1ヶ月あたりの残業時間は9時間です。データ上の数値は多くありませんが、実情は勤務先によって異なります。

前述したように、勤務先によっては業務内容が多く、調理師の拘束時間も長くなりがちです。


休日数

休日数も勤務先によって異なりますが、1ヶ月に4日~8日としているところが多いです。
社員食堂や学校給食で働く場合は土日休みとなりやすいものの、土日も営業を行っている飲食店で働く場合、交代で休日を取ることになります。

年末年始やお盆などは稼ぎ時となるため、休みは取りにくくなるでしょう。


持っておくとプラスになる関連資格

調理や料理に関する資格は調理師だけではありません。以下で紹介する関連資格を持っておくことで、調理師の仕事にプラスになるでしょう。

専門調理師・調理技能士

専門調理師・調理技能士は、調理師のステップアップ資格です。調理師のさらなる技術・技能向上を目的として作られました。

資格を取得することで高い調理技術を持っていることの証明になり、調理現場の責任者としての役割も期待されるようになるでしょう。また、調理師学校の教員資格も与えられます。


食品衛生管理者

飲食店や食品工場など、食品の衛生管理を必要とする場所で置かなければいけないのが食品衛生管理者です。食品添加物や製造・加工に関する衛生管理ができるようになります。

乳製品や肉魚製品加工をしている事業所で重宝されるようになるでしょう。


フードコーディネーター

フードコーディネーターは、食材の仕入れから調理、店舗設計、メニュー開発、イベントの企画など、フードビジネスを総合的に実施するための資格です。

メニューや商品開発、イベント運営、料理教室の開催などに携わる人にプラスになります。


食生活アドバイザー

食を生活の視点からアドバイスするのが食生活アドバイザーです。

栄養と健康の関係性、食文化、衛生管理、マーケットなど幅広い視点から食について捉え、健康的な生活を送るための提案をしていきます。

食品メーカーや飲食店、学校、病院などさまざまな分野で活用できる資格です。


管理栄養士

管理栄養士は国家資格です。栄養士の上位資格で、専門的で高度な栄養指導や献立作成などを行います。

資格取得には栄養士の資格を取る必要がありますが、資格を持てば病院や介護施設などで生かせるでしょう。


調理師の求人倍率


調理師の求人倍率推移(2016年度~2020年度分)

「長期時系列表 21 職業別労働市場関係指標(実数)(平成23年改定)(平成24年3月~)」を基にディップ株式会社が作成

2016年度から2019年度までは求人倍率が2倍を超えています。ただ、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2020年以降は求人が減っている状況です。

とはいえ調理師の資格を持つ人は即戦力として重宝されます。資格や経験、専門分野などを掛け合わせることで独自の需要を引き出せるのも、分野や活躍の場が広い調理師ならではのメリットです。


転職者の声

40代 男性 経験23年

物を作る楽しさ、充実感。現場でお客様からのダイレクトな反応を受け取ることができて、自分の仕事の対する手応えを感じることができます。またメニューチェンジが定期的にあるので、常に新しいことに取り組んだり、自分のアイデアなどを取り入れることもできたりします。
 ただ、日によって忙しさが変わるので、休憩をなかなか取れなかったり、食材がなくなって急な買い出し対応を迫られたりするなど、不測の事態がよく起こります。
体力勝負なところもあるので、自己の体調管理などアスリート的な要素も取り入れる必要もあると考えています。


30代 男性 経験11年

作る楽しさもさることながら、こんなに手軽な金額帯で、こんなに人の生活に密着していながらも、お客様からありがとうをもらえる、感動してもらえる仕事はありません。

家を売ったって服を売ったって、なかなか感動してもらう、ありがとうを言ってもらうのって難しいです。


自分のレパートリーが増えていく楽しみも苦しみもありますが、仕事や商売と考えなければ最高の手に職だと感じます。


30代 女性 経験16年

やりがいは、お客さんの喜ばれる顔をみることができるところです。
楽しさは作る料理のレパートリーが増えたり、沢山あるオーダーを効率よくこなせたりしたときです。
大変なのは、やはり体力がいるところや拘束時間が長くなりがちなところです。


キャリアパターン

調理師としてキャリアアップする

調理師としての経験を重ねていくと、調理や味つけ、盛りつけ、メニュー開発などでできる範囲が広がります。実力があれば、若くても同じ職場内でのポジションが上がっていくことでしょう。

また、転職する道もあります。同じ業界内で他店舗に移ることで、調理師としてのスキルや価値観は広がっていくはずです。

料理のジャンルや店舗形態、コンセプト、客層などは多種多様のため、転職をしながら本当に自分がやりたいことを見つける調理師もいます。


講師として調理師のキャリアを生かす

講師として調理師のキャリアを生かす方法もあります。

調理師学校の教員として後輩育成に携わるほか、自分で料理教室を開催して一般の人に指導する道もあるでしょう。


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