医療法人社団あんしん会四谷メディカルキューブのインタビュー
中規模ならではの機動力 働きやすさもスキルアップも子育ても支援
更新日:2022/12/26
- お話を伺った方
- 医療法人社団あんしん会四谷メディカルキューブ
- 経営管理部 管理課 課長/看護師
- 松本誠一郎様/看護師Y様
- 専門:クリニック運営
医療法人社団あんしん会四谷メディカルキューブ様は、ベッド数19床のクリニックながら中規模病院に匹敵する手術実績を持つ医療機関。各診療科には日々研さんに取り組むスペシャリストが集まります。そんな四谷メディカルキューブ様は近年、残業時間の削減や評価体制の見直し、事務方の採用などを通して働きやすさの改善に力を入れています。また、警備会社であるセコム株式会社のグループとして、大企業の福利厚生を受けられるのも大きな特徴。今回は経営管理部の方と看護師の方に、四谷メディカルキューブ様の勤務環境改善への取り組みや従業員をサポートする体制についてお話を伺いました。
目次
勤務時間:看護師の残業は月3時間 メディカルクラーク配置で専門分野に特化できる環境
四谷メディカルキューブが取り組む業務改善
・事務職で新卒採用し活性化を図る
・意識改革やICT化で残業時間を削減
・メディカルクラークの配置で明確な役割分担

近年は新卒採用も実施され、社内体制が大きく変わっているようですね。
松本様:そうですね。来年から新卒の事務職をむかえるのですが、当院は設立から働いているメンバーがほとんどでしたので、20代前半の方々の採用は大変珍しいことなんです。新卒から育てていくということがあまりなかったため、この機会に社内の体制を見直し、より一層の業務改善に取り組んでいます。特に、残業を減らす取り組みやさまざま業務の効率化、人員補充による明確な役割分担などに力を入れてきました。

業務改善として具体的にはどのようなことをされていますか。
松本様:以前は院内の委員会活動や研修などは業務後に実施されがちだったのですが、すべて16時半や17時には開始し、就業時間内にきっちり終わるようにしています。また、集合型研修もこれまでは対面でしたがオンラインに切り替えることで、移動時間などを省くかつ、よりスムーズに進行できるよう努力していますね。また、事務職に関連する話ではありますが、RPAというロボットを導入し高度な事務作業も自動化し、煩雑な作業や手入力などをできるだけ減らしました。
看護師Y様:看護の現場でも電子カルテはもちろんのこと、動線を見直したり、物の配置を変えたりといったことは日々おこなっていますね。小さいことかもしれませんが、業務改善はスタッフみんながいつも意識しています。
松本様:このような日々の取り組みのおかげか、看護師の平均超過時間は月3時間程度と、大変少ない数字におさえられています。他職種や管理職を含めても、平均の残業時間は月10時間程度です。

役割分担のために、メディカルクラーク(医師事務作業補助者)を配置しているそうですね。
松本様:はい。レセプトのほかに、診療支援をおこなうメディカルクラークを各診療科に配置しています。医師や看護師がやらなくてもいいような医療行為以外の作業を、メディカルクラークに引き受けてもらうことで、役割分担を明確にしてそれぞれの職種が実力を発揮できる環境を整えています。
看護師Y様:メディカルクラークがいるというのは、私が当院で働いてみて驚いたことであり、求職者のみなさんにおすすめできる点の一つです。これまでの職場にはメディカルクラークはいなかったため、事務担当の方と看護師との業務の分担がはっきりしていなかったんです。そのため「この仕事は事務担当じゃないかな」「その仕事は看護師担当じゃないかな」と戸惑うことは多々ありましたね。当院には各診療科にメディカルクラークがいますので、看護師としても自分の仕事だけに集中できる職場環境だと感じます。

勤務環境:子どもの小学校入学まで時短勤務が可能 産休育休取得も復帰もしやすい
多様な働き方を支える制度・福利厚生
・職場には常に20人ほどの産休育休取得者
・自治体や親会社の福利厚生を活用
・トラブル時は部署を超えて解決に向け協力
産休育休・時短の制度で特徴的なものはありますか。
松本様:看護師含め、当院全体で230名ほどの従業員がいるのですが、常時15〜20人は産休育休でお休みをされていますね。産休育休で休むことは当たり前のように浸透しているため、休暇を取りやすいですし復職もしやすい職場だと思います。
看護師Y様:看護の現場から見ても、当院はみなさん休暇をきちんと取って、しっかり復帰もされていますね。当院の看護師の多くは子育て経験がありますので、産休育休だけでなく、急にお子さんが熱を出したときなどもすぐに周りのスタッフがお母さんを気づかい、「お子さん迎えにいってあげて」と送り出していますね。また、時短勤務については、当院の場合は小学校にあがるまで(未就学児)であれば適用されるんです。この制度は本当にたくさんのスタッフがありがたいと感じていますね。子育てを支援する制度は充実していると思います。
松本様:時短勤務の条件を未就学児としているのは、当院の立地が関係しています。当院は千代田区というまさに「都心の真ん中」に位置していますので、周辺に住むというのはなかなか難しいんですよね。都内だけでなく千葉や神奈川から通っている方も少なくありません。その代わり、お子さんが小学校に入学するまでは時短勤務を可能にし、少しでもお子さんとの時間を確保いただければと思っています。
福利厚生として提供している「ゆとりちよだ」や「ワンダードリーム」について詳しく教えてください。
松本様:「ゆとりちよだ」千代田区内の企業が利用できる福利厚生で、ホテルやテーマパーク、観劇などが割引になる制度です。自治体による福利厚生サービス自体は珍しくありませんが、千代田区は23区内のなかでも充実しているほうなのではないかと思います。「ワンダードリーム」は当院が所属するセコムグループで提供されているものです。ワンダードリームはセコムによる警備を導入している企業のサービスなどがお得に利用できるようになります。このように福利厚生が充実しているのは当院の特徴だと思いますね。
看護師Y様:私は旅行や観劇などで何度も利用させてもらっています。全国のさまざまなホテルから選べるのでとてもありがたいですね。他の看護師もよく利用していて、みんなで誘い合ってバス旅行に行くことありますよ。
職場内での人間関係のトラブルが起きた場合、どのように対応しますか。
松本様:大きなトラブルになった話は聞いたことがないのですが、もし何かトラブルになりそうなことがあれば、基本的には直属の部門長が相談にのっています。もし直属の部門長に言いにくい場合は他の部門長や事務などにも相談できるような体制にしています。このあたりはオープンなスタンスにはしているので、気軽に話せる雰囲気作りはできているのではないかと思います。また、院内に産業医も常駐していますので、メンタルケアやアドバイスも迅速な対応が可能です。産業医は当院の設立当初から在籍している方で組織のことをよくわかっているので、スムーズに解決へと導いてくれるはずです。
看護師Y様:当院は同僚だけでなく上長とも気軽に話せるような雰囲気です。主任や看護師長、看護部長にも相談しやすいので私自身も大きなトラブルは聞いたことがないですね。息抜きとして雑談することはよくありますけど(笑)。気になったことをすぐ話せる環境なので働いていて気持ちが良いですよ。
キャリア:患者との時間を確保&専門分野のスキルアップを実現できる現場
四谷メディカルキューブの社風や評価体制
・患者と向き合う時間とスキルアップを求めて入社
・等級制度の導入でばらつきの少ない評価体制を整備
・今後は育成にも注力
いま働いている看護師の方々はどのような動機で四谷メディカルキューブ様を志望されたのですか。
松本様:経歴はさまざまですが、前職では流れ作業的になり患者さんと向き合える時間がないことに不満を持って当院を志望された方が多いと感じます。当院は予約制で、診療時間も余裕を持って確保しているので患者さん一人ひとりとしっかりお話ができることが大きな特徴です。その一方で、当院の方針として診療に特化していますのでスキルアップを目指して当院に来てくれる方もいますよ。一通りの経験をされてから「この分野を勉強していきたい、極めていきたい」と自分が学ぶ道を決めたような方が集まっていると感じます。当院は「大きすぎず、小さすぎない」といった規模なので、患者さんとの時間を確保できる一方で、病院に匹敵するほどの高いレベルの医療を提供できるんです。
看護師Y様:看護部の雰囲気は「やわらかい」と感じるので、争いごとはほとんど起きないですよ。また、スタッフ同士だけでなく患者さんとの距離も近いですね。その一方で、みなさんスキルアップのための努力は怠らないので、馴れ合いもなく本当にちょうど良い距離感で働けていると思います。
昇給や昇進にかかわる評価体制や評価制度について教えてください。
松本様:働き方改善の取り組みの一つとして、まさに評価制度はここ1年程度で大きく変わりました。今までは人事考課があまり整備されておらず、評価のばらつきが大きいという課題がありました。また、当院は中途入社が多いためバックグラウンドの異なるスタッフに対する評価基準も明確ではありませんでした。スタッフの不満や離職につながってしまうため、新たに等級制度導入したんですね。さらにブラッシュアップする必要があるのもの、ここ1年程度で評価体系はある程度確立されてきました。また、研修やケーススタディなどは部署を超えて共有することで、部署ごとのばらつきが小さくなるような仕組み作りにも取り組んでいます。
今後の展望についてお聞かせください。
松本様:今後の採用方針としては、現在働いているベテラン層を中核としつつ、下の世代も採用し教育にも注力していきたいですね。さらなる活性化を図るという意味で新卒を採用した背景があり、看護部でも20代や30代を育てていきたいという思いはあります。これからも職員一人ひとりの働くモチベーションを高めるさまざまな取り組みや制度を導入し、安心して自分の可能性を広げられる環境作りを目指していきます。
求職者へのメッセージ
看護師Y様:さまざまな経験をされた方がいらっしゃると思うのですが、当院はその経験を生かせるだけでなくさらなるスキルアップを目指せる職場です。私も看護師として多くの経験を積んできましたが、「まだまだ知らないことがある」と感じさせてくれるので学びがいがとてもあります。当院は「患者さんとしっかり向き合いたい」「専門分野を突き詰めたい」と考えている方にとってぴったりな環境だと思います。
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